出場機会が限られているにもかかわらず、マドリーに居座り続けるFWの不思議

カテゴリ:メガクラブ

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2021年10月31日

昨シーズンは全公式戦でわずか1ゴール

マリアーノは23年6月までとなっているマドリーとの契約をまっとうするのか。(C)Getty Images

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 プロは試合に出てなんぼ――よく耳にする言葉だ。実際、出場機会に恵まれない選手は、移籍を志願するのが一般的だ。しかしその一方で、出場機会がほとんどないにもかかわらず、どうして同じクラブに居座り続けるのか理解に苦しむケースも稀にある。

 近年のレアル・マドリーなら、マリアーノ・ディアスがそうだ。2019年夏にも移籍の噂が飛び交ったが、大きな転機は2020年夏だった。ベンフィカ・リスボンとのクラブ間交渉がレンタル移籍で合意していたにもかかわらず、本人が拒否。交渉は決裂し、その影響で結果的に当時の監督、ジネディーヌ・ジダンが高く評価していたカンテラ育ちのFWボルハ・マジョラルが出て行かなければならなかった(ローマへ)。ファンの心証が悪くなったのは言うまでもない。

 しかもそこまで残留に固執した割に、昨シーズンはすべてのコンペティションを通じて1得点とまったく結果を残せなかった。だからこそ今夏、ルカ・ヨビッチがフランクフルトからレンタルバックする中で、マドリーは当然放出を希望していた。

 有力候補に挙げられていたバレンシアへの移籍は実現しなかったが、8月下旬、移籍市場の締め切りが近づく頃に、新たな選択肢としてラージョ・バジェカーノが浮上。年俸は全額マドリーが負担するという内容で、現地メディアは移籍が近づいていると報じていた。
 
 しかし、またしてもマリアーノが首を縦に振ることはなかった。そして開幕してから2か月半が経過するが、案の定ベンチが定位置となり、ラ・リーガ11節終了時点での出場時間はゼロ。アンチェロッティは第1FWをカリム・ベンゼマ、第2FWをヨビッチと明確にヒエラルキーを決めている。マリアーノは決して器用なタイプではないが、リヨンに在籍した2017-2018シーズン、公式戦45試合で21ゴール・6アシストを記録したようにゴールへの意欲が旺盛なストライカーだ。

 そんな中、12節のエルチェ戦でスタメン出場。現地のメディアも予想していなかったカルロ・アンチェロッティ監督の驚きの抜擢だったが、これを巻き返しへのきっかけにできるか。

 あるいはこのまま停滞が続けば、冬の移籍市場では当然ふたたび移籍が取り沙汰されるだろう。そうなるとラ・リーガだけでも獲得したいと考えるクラブは少なくないはずだが、これまでの調子だと、意地でもマドリーに留まり続ける公算が大きそうだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

【動画】マリアーノが初先発したエルチェ戦のハイライト
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