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【三浦泰年の情熱地泰】大騒動に発展した差別発言、後任選び…五輪開催の危機を日本人なら乗り越えられる!

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2021年02月14日

「さすが日本!!」と言われるオリンピック開催を目指してほしいが…

森元総理の失言が騒動へと発展。五輪開催も危機に瀕している。(C) Getty Images

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「女性だー、男性だー、若いなー、老人だー」
「森元総理が今度は何を言ったー」
「後任は川淵(元Jリーグ)チェアマンでいいの?」
「女性のほうが良い」

 東京五輪組織委員会の前会長の森喜朗元総理の発言を巡って、様々な声が上がった。だが、僕は上のような言葉を上げている人たちも、差別者(世の中を差別の視点で見る)になる可能性があるのでは? と思っている。

 パラリンピック、オリンピックの選手は誰がなるか? その競技で一番能力のある人か成績を残した人がなる。

 選考委員会みたいなもので揉めるケースのあるスポーツもあるが、基本的には負ければ出場できない。

 だから、この森氏の後釜は能力で決めるのであれば老若男女問わず、この仕事を勝利に持っていける人材は誰なのか? それはJリーグのクラブの監督や日本代表監督を決めるのと同じであろう。

 若くて経験のない監督にするチームもあるし、外国から経験のある年俸の高い監督を連れてくるチームもある。

 そして去っていく監督が次の監督を決めることはほぼない。ただ正直、「次の監督は誰が良いと思いますか?」と聞かれた事はある。間違いなく普通のプロの監督なら言うと思います。「僕しかいない」と……。

 ただこれは、プロの世界の話なのであろう。

 今回のケースで川淵氏の名前が上がるのは、似たような監督、継承を促す人間だろうし、橋本聖子大臣になれば全く違うタイプ。日本代表監督の歴史を辿れば、日本人監督がダメなら、オランダ人監督。それがダメならブラジル、それがダメならヨーロッパ……。南米とヨーロッパ、規律と自由など、いろいろなトライをして6回連続ワールカップに出場。

 こうしたやり方が日本サッカーをどこに目標を置いて発展させようとしているのかは別として、とにかく今を生き抜く結果には繋がっているようだ。しかし、未来がどうなるかまでは解らない。明日は怖い……。

 だから今回の人事を誰にするかは大きなドアが閉まり、小さな窓がたくさん開いたことになる。それを簡単にたくさんの窓を見ずに決めたとしたらもったいない。

 川淵氏としては、ただたくさんの窓のひとつ、ひとりとして、素晴らしい仕事だと準備しただけだと思う。

 川淵氏がその興奮を抑えられずに少しフライング気味になってはいたが、だから良い仕事ができるというリーダーとしての特徴でもあり、そのテンションが川淵氏の武器であり、仕事が始まっているのだと思う。

 それが正式に就任した時に勝利へ向かっていけるという手法なのだと思う。

 ただ勝利――今の勝利とは監督が代わり、残り試合で残留させること。それは要するに、2020年オリンピックが2021年7月に東京で行なわれる為に、誰がリーダーになるかは理想と現実を考えながらも、短期の仕事として戦わなければならない。

 もちろん僕には敵が誰なのか? 誰と話をしてどのような財政的な交渉があって、どのような言葉を使っていけば、オリンピックが行なわれるのか? 分からない。

 極論、今の状況で全世界の国民の何パーセントの人がオリンピックをやってほしいと思っているのか? これをコロナ禍以前は何パーセントの人がオリンピックをやってほしいと思っていたのか? と知りたくなる。

 このような状況にならなければ、誰もがオリンピックは素晴らしい平和の最高のスポーツの祭典だと疑ってもいなかっただろう。僕もそのひとりだ。国民の過半数以上の人たちが五輪をやるべきだというのであれば、新しく組織委員会の会長のポストに就く人は、オリンピックを必ず東京で7月に行なうというのが、与えられるミッションとなるのであろう。

 それは本当に凄い仕事であろう。そして反対意見の人も数多くいたとしたら、その仕事は否定される場合もあり、これは全世界と言ったが開催地である日本国民がどう思っているかにも、仕事の成果が何かを問われてしまう。

 僕個人としては「さすが日本!!」と言われるオリンピック開催を目指してほしいが、問題は多そうだ。
 
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