【試合内容】
　前半から鳥栖のハードワークに名古屋が対抗する展開で進んだ試合は、互いの強みを出しつつスコアレスで折り返す。後半は疲労もあってか自陣に引くことを選択した鳥栖に対し、名古屋はポゼッションからチャンスを狙う戦いに。永井をシャドーの位置に入れ、田中輝、ノヴァコヴィッチと攻撃に圧力をかけていったが、決定力を欠いた。

　逆に鳥栖はアディショナルタイム4分に谷口の果敢なインターセプトからテンポよくつなぎ、途中出場の鎌田のスルーパスに抜け出した豊田が渾身のゴール。鳥栖の絶対エースが決定力を見せつけ６試合ぶりの勝点３を手にした一方、名古屋は3試合連続無得点での３連敗と、最悪の結果に終わった。

【J１採点＆寸評】全９試合の評価をチェック！
 
【J１ PHOTOハイライト】１stステージ・12節
 
【チーム採点・寸評】
名古屋　５
数多くの決定機を生み出したが決定力を欠き、土壇場で決勝点を許した。内容は悪くなかったが、勝点の取り逃がし方が残念すぎた。

鳥栖　６
前半は持ち前のプレッシングで、後半は自陣に引いてのカウンターと、ロングボール戦術に幅を持たせて試合を展開。狙いが最高の形で結実した。

【名古屋｜採点・寸評】
GK
１　楢﨑正剛　5.5
相手のロングボールにも最終ラインと連係して無難に対応。要所を抑える守備は見せたが、最後の最後でゴールを守り切れなかった。
 
DF
２　竹内 彬　5.5
鳥栖のサイド攻撃にも果敢に対応し、ロングフィードでもこの日は存在感。ヒヤッとする空振りもあったが、まずまずのプレー。
 
４　田中マルクス闘莉王　5.5
豊田との空中戦はほぼ全勝。やや高めのライン設定を巧みに操り鳥栖の持ち味を消したが、攻撃面ではいつもの存在感が出せなかった。
 
３　牟田雄祐　５
勢いをもってのカウンターだったとはいえ、失点の場面への絡み方は反省点。危険な場面をつぶす勘所を押さえたい。
 
MF
19　矢野貴章　５
攻守によく上下動し、特に攻撃面では決定機に顔を出し続けた。しかしそれをことごとく決められなかったのは、敗因のひとつでもあった。
 
17　松田 力　５
途中交代が続くのは攻撃面での継続的な活躍が少ないためか。シャドーの適任者としてさらなる結果とプレーの質が欲しい。
 
13　磯村亮太　5.5
前節の反省を活かした積極的なプレーで攻撃にリズムを生んだ。縦パスの鋭さは武器だけに、躍動感をもっと出したい。
 
20　矢田 旭　６
ボランチとして試合をコントロールする働きと、セカンドボールを拾う役割、ピンチの芽を摘む守備と広範囲に貢献した。
 
10　小川佳純　5.5
シャドーとして前線の起点になりつつも、気の利いた守備でチームを助けた。セットプレーでも好機を演出したが、自らのシュートシーンも見たい。
 
11　永井謙佑　６
前半はウイングバック、後半はシャドーとしてサイドでチャンスメイクした。欲を言えば前半でもっと攻撃に参加できれば……。
 
FW　
32　川又堅碁　６
前線を縦横無尽に走り回り、キレのある動きで攻撃を活性化させた。決定力に改善点は残るものの、1トップの第一選択肢であることを証明。
 
交代出場
DF
６　本多勇喜　5.5
負傷からの復帰戦でいきなりウイングバックに配置されるも、持ち味の対人守備から無難にこなした。
 
MF
35　田中輝希　－
出場停止明けの試合はシャドーの位置でプレー。惜しい無回転ミドルシュートを放ち、攻撃の潤滑油としても機能した。
 
FW
18　ノヴァコヴィッチ　－
出場時間が短くそれほどプレー機会もなかったが、身体を張って前線に居座り、惜しいシュートも1本放った。
 
監督
西野 朗　5.5
攻めの戦術と選手起用でアグレッシブに戦ったが、泥沼の無得点3連敗。内容は悪くないだけに、今は我慢の時か。