J１リーグ １stステージ・11節
ベガルタ仙台‐浦和レッズ
５月10日（日）／15:00／ユアテックスタジアム仙台
 
ベガルタ仙台
リーグ成績（10節終了時）：15位　勝点９　２勝３分５敗　11得点・14失点
 
【最新チーム事情】
●金久保が全体練習に合流。前節ゴールのR・ロペスも軽快な動き。
●渡部が出場停止から復帰。鎌田負傷のため、コンビを組むのは多々良か。
●菅井とウイルソンが別メニュー調整だが、試合には出場する見込み。
●渡邉監督がベンチ入り停止で原崎コーチが試合の指揮を執ることに。
●「今のチーム状態なら私がいない方が選手はのびのびやれる。スタッフを信頼している」（渡邉監督）
 
【担当記者の視点】
　リーグ５連敗で15位といよいよ降格圏が見えてきた。チーム状態が良くないなかで迎えるのは１試合少ないながらも首位を走る浦和、しかも渡邉監督は前節・FC東京戦で退席を命じられてベンチ入り停止処分。なかなかに分の悪い勝負になりそうだ。
 
　それでも「なんとかなる」と考えてしまうのは、ホームで戦えるから。サポーターが作り上げる雰囲気はもとより、浦和に対しては2010年からユアスタで無敗。前節までの負け試合を振り返っても、救いようのない試合内容というわけでもなく、ここで勝点を奪えそうな気配は漂っている。
 
　もちろん、相手は得点数でも失点数でも仙台を上回る好成績（特に失点４はリーグ１位）を上げているのだから簡単ではない。鍵はしっかりとした守備ブロックの構築、守から攻の切り替え、少ない決定機をモノにできる前線のパフォーマンスの３点になりそうだ。
 
　浦和相手に奪う勝点の意味は、チームの現状を鑑みても普段のそれと比べられないほど大きい。最後まで気持ちと集中力を切らさずに戦い抜き、浦和戦後の第１ステージ残り６試合に良い形でつなぎたい。
 
浦和レッズ
リーグ成績（10節終了時）：１位　勝点23　７勝２分０敗　12得点・４失点
※ACLの日程により１試合未消化
 
【最新チーム事情】
●ユアスタは３連敗中の『鬼門』。
●ACL最終戦で復帰即ゴールを決めた興梠はスーパーサブか。
●古巣対決に燃える武藤がゴール宣言！
 
【担当記者の視点】
　浦和はアウェーの仙台戦を苦手にしている。仙台がJ１に昇格した2010年からの５年間で、２分３敗と一度も勝ったことがない。しかも今回の会場のユアスタでは３連敗中とまさに『鬼門』だ。昨季はGK西川のまさかのミスで決勝点を奪われ、２年前は試合終了間際に追い付かれドロー……。ここ２年間、優勝を逃したターニングポイントは間違いなく「仙台の陣」だった。
 
　他にも鳥栖や神戸にも敵地で苦戦しており、柏木は「（ロングボールを）蹴ってくる相手とのアウェーが良くないということ」と分析。「ただ今年の仙台はつなぐ意識があるから、自分たちにとって良いはず」と仙台のカウンターを警戒しつつも、勝機を見出す。柏木と阿部の２ボランチがセカンドボールを制圧できるかどうかが、ひとつ大きな鍵を握る。
 
　主力の多くはACLのオーストラリア遠征を回避したため、コンディションは悪くない。そのACLのブリスベン戦で復帰即ゴールを決めた興梠はベンチに入る見込みだ。
 
　戦力は一段と充実している。加えて古巣対決に燃える絶好調の武藤がゴールを決めれば、鬼門突破を果たせるはず。翌節のFC東京との決戦へ向けて、良い流れを継続させたい。