【J1採点&寸評】浦和×横浜|鮮やかな逆転勝ちで浦和が首位を堅持

カテゴリ:Jリーグ

河野 正

2015年04月18日

武藤が移籍後初ゴール! 守備専念の阿部のプレーも秀逸。

【警告】浦和=森脇 横浜=ファビオ、小林
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】武藤雄樹(浦和)

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【試合内容】
 浦和が横浜に逆転勝ちを収め、開幕からの首位の座を守った。
 
 序盤は互角の展開だった。浦和は関根の突破で好機を築き、横浜は三門のスルーパスやアデミウソンのドリブルからチャンスを広げた。
 
 先制したのは横浜。34分に鮮やかな逆襲を仕掛け、三門の縦パスを受けた伊藤がねじ込んでみせる。追いかける浦和は42分、宇賀神のお膳立てから武藤がシュート。右ポストの撥ね返りに再び武藤が反応して同点弾を突き刺す。
 
さらにその4分後には、ズラタンのシュートをGK榎本が弾き、そのこぼれ球を拾った関根のクロスを梅崎が頭で合わせて、逆転に成功する。
 
 後半は浦和が激しいプレスと鋭い出足で、横浜にほとんど好機を作らせず。盤石の戦いぶりを見せたホームチームが開幕からの無敗記録を6に伸ばした。

【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・6節

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【チーム採点・寸評】
浦和 6.5
 12分のアデミウソンと西川の1対1を作られた場面や、伊藤に先制弾を許したシーンではマークが甘かった。それでも後半はシュート1本に封じたように、前線と中盤からのプレスに加え、こぼれ球への寄せの速さで安定した守備を披露。ズラタン、武藤、梅崎の連係は良く、宇賀神と関根の外からの攻めも効果的だった。
 
横浜 5.5
 失点はいずれも左サイドの宇賀神を起点に武藤やズラタンにシュートを打たれ、ルーズボールの処理で後手を踏むなど、監視体制が緩かった。後半は大きなピンチこそなかったものの、守備に労力を消費し過ぎたのか、これといった攻めの形は作れずじまい。齋藤にキレはなく、アデミウソンも終盤になると潰されるシーンが目についた。
 
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 6.5
12分にアデミウソンとの1対1を阻止し、29分にも伊藤の決定的な一撃を弾き出すなど、シュートストップの巧妙さは相変わらずだ。
 
DF
46 森脇良太 6
長いパスの精度をやや欠いたが、折を見ての攻撃参加と、関根との右サイドでのコンビは効果的。背後のスペースもよく守った。
 
4 那須大亮 6
無謀な攻め上がりを自重。失点の場面こそ伊藤に背後を取られたが、その他は的確なカバーリングでピンチを未然に防いだ。
 
5 槙野智章 6
いつもより攻撃参加は控えめ。左サイドは宇賀神に切り込み役を任せた印象がある。その分、特に後半は守備に重心を置いて奮闘した。
 
MF
24 関根貴大 6.5
前線に顔を出すタイミングが絶妙で、自在なドリブルで右サイドを切り裂き、梅崎の決勝点をアシスト。守備に自信も出てきた。
 
8 柏木陽介 6
ボランチを任されたことで、得点に直結するような働きは少なかったが、敵陣に深く入ると能力を発揮。42分には宇賀神への縦パスで同点弾を演出した。
 
22 阿部勇樹 6.5
柏木とボランチを組んだ時は、常に守備に専念。もっとも、最終ラインで存在感を放つ一方、中盤を幅広く監視するプレーも秀逸だった。
 
3 宇賀神友弥 6.5
左サイドでボールを前に運ぶプレー、中央へ切り返してのシュートのみならず、狙いすましたパスやクロスで2得点に絡んだ。対面するアデミウソンも手を焼いたはずだ。
 
7 梅崎 司 6.5
リーグ戦4試合目の先発にして生まれた初ゴールが決勝点に。珍しいヘディングシュートだったが、関根のクロスにタイミング良く飛び込んだ。
 
19 武藤雄樹 7
移籍後初ゴールをゲット。ACLでも積極的にゴールを狙っているが、そうした姿勢がようやく結実した。戦術理解度が高く、パスを受ける動きも鋭敏だった。
 
FW
21 ズラタン 6.5
決勝点につながるシュートは強烈だった。ボールが収まるようになり、1トップが板についてきた。あとは裏を突く動きを向上させられれば。
 
交代出場
MF
31 高木俊幸 -
サイドに開いてそこから持ち運ぶプレーよりも、中央でパスを受ける動きが多かった。81分の関根に展開したパスは見事だった。
 
FW
20 李 忠成 -
84分に宇賀神のシュートを相手GKが弾いたところに、もう少し早く詰めていたらゴールできたはず。精力的なフォアチェックで守備面では貢献した。
 
DF
2 加賀健一 -
出場時間は限られたものだったが、右のストッパーに入り、矢島や齋藤の動きをケアしながらスペースも埋め、クローザー役を全うした。
 
監督
ペトロヴィッチ 6.5
ズラタン、武藤、梅崎の組合わせを初めて試し、この3人が2得点に絡むなど采配は的中。盤石の戦いで首位を守った。

42分に武藤(19)が同点弾を突き刺す。最初のシュートは右ポストに弾かれたが、そのこぼれ球に素早く反応してゴールに流し込んだ。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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関根の折り返しに頭から飛び込んだ梅崎(7)。今季初ゴールが決勝点に。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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