９月24日、インテルのルチアーノ・スパレッティ監督に１試合のベンチ入り禁止処分が科された。第４審判に対して挑発的な態度を取ったという判断だが、指揮官とインテルは納得していない。

　インテルは22日のセリエA第５節で、サンプドリアに敵地で１-０と勝利した。２度にわたってネットを揺らしながらも、VAR（ビデオアシスタントレフェリー）の介入で得点が認められなかったが、スコアレスで迎えたアディショナルタイムにマルセロ・ブロゾビッチが決勝点をあげての劇的勝利だった。

　ブロゾビッチのゴールが決まると、スパレッティ監督はピッチサイドにあったテレビカメラに向かって喜びを爆発させた。だがこれが、カメラの方にいた第４審判に対する挑発と見なされ、主審から退席を命じられる。そして24日、１試合のベンチ入り禁止が言い渡されたのだ。

　インテルはすぐさま、処分に対して異議を申し立てると発表した。インテルは25日の第６節でフィオレンティーナと対戦するため、緊急対応が必要となる。
 

　イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、スパレッティ監督は24日の会見で「残念というだけだ」と、多くを語らなかったが、悔しさをのぞかせた。

「今回は、これから（同じことがあった場合に）消化するのが難しい危険な前例がつくられてしまった。それだけ言っておく」

　チームはチャンピオンズ・リーグのトッテナム戦に続く２試合連続の劇的勝利に沸いている。だが、開幕からの４試合で勝点８を落としているだけに、スパレッティ監督は「それはチームも分かっている。ここで満足してはいけない」と、さらに連勝街道を突き進む必要があると述べた。

「我々はもっと多くを求めなければいけない。順位も上げなければいけないし、力強く進んでいかないと。調子は良い。さらなる勝点が必要だ。相手はフィオレンティーナだから、簡単にはいかないだろう。ただ、我々も強いチームだ」

　指揮官がベンチに座れるか、まだ分からないインテルは、４月を最後にリーグ戦ではホームゲームで勝てていない。本拠地サン・シーロでのリーグ戦で今季初勝利をあげられるだろうか。