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【現地発】スペイン代表番記者が明かす「ロペテギ騒動」の裏事情。“仕掛け人”はあの大物代理人だった

カテゴリ:国際大会

エル・パイス紙

2018年06月14日

ロペテギをマドリーに送り込むのがメンデスの悲願。

メンデスに諭され、メンデスの力によってマドリーの監督の座を射止めたロペテギだったが、それによって失ったものはあまりにも大きい。(C)Getty Images

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 6月12日、レアル・マドリーが公式声明を通して発表した「ジュレン・ロペテギ、マドリー監督に就任」の一報により、スペイン代表の内外に激震が走った。ポルトガルとのグループリーグ初戦を3日後に控えた指揮官のまさかの“逃亡劇”。これにより、チームは極めて困難な状況に置かれた。
 
 ロペテギの代理人は、ジョルジュ・メンデスだ。彼が設立したエージェント会社「Gestifute」とロペテギの双方の関係者によれば、クリスチアーノ・ロナウドやジョゼ・モウリーニョらを顧客に持つ業界きっての敏腕代理人は、1年以上前から、ロペテギに対してマドリーの監督就任の話を持ちかけていた。

 ロペテギが「自分にそんな資格はない」と頑なに否定しても、メンデスは自分に任せておけば大丈夫と言わんばかりに、「これまでだって、自国の1部リーグで監督を務めたことがないにもかかわらず、ポルトガルの名門クラブ(ポルト)の監督に就任できただろ? チャンピオンズ・リーグで采配を振るえただろ?」と、不可能を可能にしてきたみずからの代理人としての圧倒的な実績を盾に、何度も諭したという。
 
 言うなれば今回は、そのメンデスの悲願が見事に達成されたわけだ。ロペテギは先週日曜日(6月10日)、この大物代理人の尽力によって、これから数週間スペイン代表の仕事と並行してこなしていくべき任務(マドリーの監督職)が用意されたことを知るに至った。

 その時点ではまだ、限られた関係者のみが知りうるトップシークレットだった。だが、その2日後、マドリーの公式発表により白日の下に晒された。そして、さらにその約1時間後、スペイン・サッカー連盟のルイス・ルビアレス会長も事実関係を認める公式文書を発表した。

「すぐに解任すべきだ!」

 連盟内部には、ワールドカップに専念すべきタイミングでみずからの利益を優先した今回の指揮官の行為を「裏切り」と見なす意見が相次ぎ、強硬派の中からは解任論を訴える者も出た。代表チームのSDを務めるフェルナンド・イエロを内部昇格させる具体案まで議題に上ったほどで、実際、それらのアイデアはのちに実行に移されている。

 その後、SDのイエロや選手たちは、12日午後の練習前にロペテギ本人から報告を受けた。完全な事後報告であり、その直前の出来事であろうイエロがロペテギを叱責する映像は、『TELECINCO』(スペインの民放TV局)のニュースでも流された。
 
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