[親善試合]日本０-２スイス／６月８日／スタディオ・コルナレド

「自分たちが取り組んでいることに関して手応えを掴むために勝利が一番欲しかったので、今日の敗戦は非常に残念です。失点はPKとCKのカウンターからなので、勝負弱さが出ていますし、攻撃の部分では最後のアイデアや精度を明らかに欠いたと感じます」
 
　０-２で敗れたスイス戦をそう振り返るのはキャプテンの長谷部誠だ。守備面に関しては手応えもあったというが、結果的に５月30日のガーナ戦に続く２失点となった。
 
「負けてこう言うのもなんですが、ガーナ戦もそうですが、今日に関しても本当にやられたという感覚はないんです。ただファウルを与えてしまうとか、２点目の部分も僕がゴール前の泥に足を取られて対応できなかったとか、実際、そういう小さいようで大きなところが結果に現われています。チームとして守備の良い形ができているなかで、そういう失点をしてしまうとガクンと来てしまいます」
 
　一方、攻撃面に関しては「どうしても迫力が出ませんでした。ここまでトレーニングで守備に時間を割いてきたところはありましたが、攻撃は間違いなく改善しなくてはいけません」と危機感を募らせる。
 
　狙っていたはずのサイド攻撃も機能せず、「クロスに対して中に人数が足りなかったり、人数がいるのに早く入りすぎていたり、どの形も有効じゃありませんでした。ゴールを取るという意識を皆がもっと持たなくてはいけないですし、ゴール前に入っていく迫力も足りませんでした。今はゲームを作ろうとするメンバーが多いという点があるかもしれないですが、短期間で修正しなくてはいけません」と指摘する。
 

　厳しい状況はベスト16進出を果たした８年前の南アフリカ大会と似ているのかもしれない。当時も直前のテストマッチで良い結果を残せず、不安を抱えながら大会に入った。もっとも周囲のそういった声に長谷部は釘を刺す。
 
「もちろん南アの時と状況が似ていると思われるかもしれませんが、自分のなかではなんの保険にもならないので、今できることをやって突き詰めなくてはいけません」
 
　６月12日のパラグアイ戦を含めて、本大会までの準備期間は限りなく少ない。
　
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