いまだ手探り状態のクルピ・ガンバ…J2徳島にも圧倒された現時点の最重要課題とは?

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2018年02月18日

徳島に3失点して完敗。クルピ監督は「すべてにおいて今日は上手く行かなかった」と嘆く

新加入の矢島は3本目に出場。市丸と2ボランチを組んだが、攻撃を活性するには至らなかった。

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 名古屋との開幕戦を一週間後に控えた2月17日、G大阪は徳島とのトレーニングマッチ(45分×4本)を行なった。
 
 サブ組主体で挑んだ最初の2本は0-1で敗戦。続いて「開幕戦のメンバーをおおよそ見極める」(レヴィー・クルピ監督)はずだった主力組による3、4本目も、90分を通じて徳島に圧倒され、ポゼッション率、シュート数ともに遅れをとり、2点を献上した(合計0-3で敗戦)。
 
 完全に崩し切られる場面が多かっただけでなく、攻撃面でも単発な攻めに終始。クルピ監督は「すべてにおいて今日は上手く行かなかった」と低調なゲーム内容に不満げだった。
 
 この日、主力組は遠藤をトップ下に配置する4-2-3-1のフォーメーションで挑んだが、クルピ監督にとって最大の頭痛の種は右足首痛で別メニュー調整が続いている今野を欠く中盤の構成だ。
 
 リカルド・ロドリゲス監督の下、攻守両面で連動性の高さを見せて来る徳島のプレスに苦しんだG大阪は、3本目に新加入の矢島が市丸とダブルボランチを形成。単発気味な攻撃の中でも矢島は随所で存在感を見せたが、チーム全体が低調なパフォーマンスに終始し、徳島を崩し切るにはいたらなかった。
 
「井手口が移籍し、今野が怪我をしたことで中盤で違いを作れる選手が今日は不在だった」(クルピ監督)。あくまでもトレーニングマッチということで、名古屋戦に向けた試行錯誤を行なったのだろう。4本目では遠藤をボランチにスイッチし、市丸にパートナーを務めさせたものの、「遠藤をボランチに落としたのでビルドアップが良くなるかと思ったが、より上手くいかなくなった。バランスが悪くなってしまったが、そこを(開幕に向けて)いかに微修正していくか」(クルピ監督)。
 
「攻撃的なサッカーを目指す」と公言するブラジル人指揮官だけに、あえて守備面でのリスクに目を瞑り、遠藤と市丸のパサータイプを同時起用した格好だったが、徳島の小気味よいボール回しの前に、守勢に回る時間帯が続いていた。
 
「最終ラインはほぼ定まっている」とクルピ監督が公言するように藤春、ファビオ、三浦、オ・ジェソクの4人は鉄板で、開幕に向けての最重要課題はボランチの最適解を見いだすことだ。クルピ監督が「開幕戦に間に合うのかも見極めたい」という今野は、いまだ別メニュー調整が続いており、出場は厳しいと見るべきだろう。
 
「あくまでも今日が練習試合だったのが収穫。まだ修正する時間があるということだ」と立て直しに向けて前を向いたブラジル人指揮官に、残された時間と選択肢はごくわずかであるのも事実。

 守備面に不安はあるが戦術眼を持つ遠藤と、パスの散しだけでなく前方への推進力も兼ね備える矢島、やはり守備面ではリスクのある市丸の3人の中から誰をチョイスするのか――。今野復帰までは苦しい台所事情が続くことになる。
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