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【選手権】同じ道を選んだふたり。青森山田の先輩・神谷優太が送る中村駿太へのメッセージ

カテゴリ:Jリーグ

安藤隆人

2017年12月06日

中村の思いを感じ取れるのは神谷が同じ決断を下したからこそだ。

U-19日本代表で共闘した中村(左)と神谷(右)。年は違えど、共感する部分は多かった。(C)SOCCER DIGEST

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 12月30日に開幕する全国高校サッカー選手権で連覇を狙う前回王者・青森山田のストライカー、中村駿太(3年)に、2年前の大会で活躍した神谷優太が、同じ道を辿る先輩として激励の言葉を送った。
 
 2年前に青森山田で10番を背負った神谷。高校卒業後は湘南ベルマーレでプレーし、森保一監督体制の初陣となる6日からのU-20日本代表・タイ遠征にも名を連ねた有望株だ。
 
 そんな期待のホープは中学から高校2年までは東京V で技を磨き、ヴェルディの未来を担うプレーヤーとして将来を嘱望されていた。だが、彼にはひとつの想いがあった。
「ずっと高校サッカー、青森山田に憧れがあった。高校最後の1年間はより自分が成長するために、青森山田でプレーをして自分の殻を破りたい」
  決意を固めた神谷は高校2年の終わりに大きな決断を下す。青森へ向かうことにしたのだ。
 
「相当な覚悟だった」。 
 周りにどんなことを言われても自分の信念を貫く。そう誓った彼は青森山田の10番を背負い、身を粉にして1年間チームのために奮闘した。
「過去のキャリアとかは一切関係ない。まず青森山田のチームメイトに認められるために、受け入れてもらうために、がむしゃらさを出していかないといけない」
 
 その結果、選手権では誰もが信頼する絶対的エースとして、チームをベスト4に導いた。
 
 そして、高校サッカーと別れを告げてから1年が過ぎた春。自身と全く同じ道を辿ろうとする男から相談があった。それは昨年のU-19アジア選手権でともに日の丸を背負って戦った戦友・中村だった。
 
「駿太から青森山田に行きたいと相談を受けた時、まずは本気の覚悟かどうかを聞いた。あいつからは相当な熱意が伝わったし、本気だと思った」
 
 先輩のアドバイスも受け入れつつ決意を固めた中村は、柏U-18から転入する形で青森行きを決断。神谷同様、Jリーグ屈指の名門下部組織で年代別日本代表に入るほどの選手が、今までの実績を捨ててまで青森山田でのプレーを選んだ。さらに努力し、より成長するために。

【PHOTO】2018Jクラブ・新卒入団&昇格内定~高校・ユース編
 
「前に入っていた年代別代表とか、レイソルでやっていたとか、そういうプライドは一切捨ててやっていくなら必ず結果は出る。そう伝えました」
 
 先輩からのアドバイスをもらった中村は神谷同様、チームに溶け込むために全力で自分を表現。自らの本気度を仲間に伝え、すぐに周りからの信頼を勝ち取って攻撃の柱となった。夏にはインターハイを経験し、今ではプレミアリーグEASTの最終節まで優勝争いを演じる集団で、メインキャストを張るほどの存在となった。個人としても目標であったプロ入りを勝ち取り、来季から山形でプレーすることが決まった。
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