【リオ五輪】なぜ起こった? 藤春の痛恨オウンゴールの“真相”は?

カテゴリ:日本代表

小田智史(サッカーダイジェスト)

2016年08月08日

「本当に覚えていないくらいで……クリアしようと思った時には足に当たっていた」

躊躇して出した藤春(4番)右足に当たり、ボールは自陣のゴール方向へ。植田のカバーも間に合わず、オウンゴールとなった。写真:JMPA/小倉直樹

画像を見る

[リオ五輪グループリーグ第2戦]日本2-2コロンビア/現地8月7日/アレーナ・アマゾーニア
 
 65分、目を疑いたくなるような“まさか”の光景が起こった。

【リオ五輪PHOTO】コロンビア戦で日本代表を応援するサポーター

【リオ五輪PHOTO】コロンビアに2点をリードされるも、浅野と中島のゴールで引き分けに

 コロンビアのカウンターを受けた日本は、ドルラン・パボンに侵入を許したが、GK中村航輔が飛び出して足でシュートを弾き、ピンチを脱したはずだった。しかし、こぼれ球の先にいた藤春廣輝は、一瞬クリアするようなモーションを取ったがすぐに自重。転がって来たボールはそのまま右足に当たってゴール方向へ飛んだ。ゴールマウスに入った植田直通が懸命にかき出したが、ラインを割ったとの判定が下され、藤春のオウンゴールが記録された。
 
 1失点目からわずか6分、2失点目を喫した要因はどこにあったのか。まず、右SBの室屋成は次のように振り返る。
 
「(1点取られて)チーム全体が得点を取りに行こうとして、ちょっと前がかりになったなかでショートカウンターを食らってしまった。試合の流れをもう一回自分たちに持ってくることが重要だったので、あのなかで落ち着いて、正確に(パスを)つながないといけなかった。そこはチームとして反省しなきゃいけないところだと思います」
 
 では、ボールを掻き出しながら失点となってしまった植田はどのように思っていたのか。本人としては、藤春のミス云々よりも、自分がもう少し早く反応できていれば避けられたという。
 
「僕がもう少し早く判断できていれば、(ゴールを割らせなかった)というところでもありました。ちょっと悔いが残りますね」(植田)
 
 そして、最も気になるのが藤春本人の言葉である。試合後、ミックスゾーン(取材エリア)に姿を現わした背番号4は、目を真っ赤に腫らし、言葉を詰まらせながらやっとのことで答えを絞り出した。
 
「(失点の場面は)本当に覚えていないくらいの感じで。クリアしようと思った時には足に当たっていた……。迷いがあった? そうですね。みんなが『気にせんでいい』みたいな感じで言ってくれたし、何とか次につながったんで……」
 
【関連記事】
【リオ五輪】痛恨オウンゴールから一夜。励ましあり、イジリあり、手倉森ジャパンの“一体感”に救われた藤春の決意
【セルジオ越後】日本は挑戦者なんだよ。せっかくの勝機にDFを投入して、「負けないこと」を優先したね
【リオ五輪】コロンビア戦2失点の守備陣を検証。スウェーデン戦勝利の鍵はやはりディフェンスだ
【岩本輝雄のオタクも納得!】コロンビア戦は50分まではほぼ完璧。OG献上&決定機逸と命運を左右した藤春に採点を付けるなら…
【リオ五輪】決定機を逃した矢島は「自分の能力の低さが出た」と反省。スウェーデン戦でのリベンジを誓う
SD最新号が8月10日発売。プロフットボーラ―の育て方を特集。久保健英のようなプレーヤーはどう育つのか、キャラクター育成術で検証

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ