2023年８月22日に一般公開練習をしたジュビロ磐田。トレーニング後、メディアの囲み取材に横内昭展監督は「メンバーを決める時点で僕が苦しい。誰が出てもチームのパフォーマンスが落ちないのは良いことです」とのニュアンスのコメントを残した。

　確かに、その日のゲーム形式のトレーニングでは、各選手が集中している様子で、動き自体もキレているように映った。なかでも目を引いたのが、プロ２年目の古川陽介。足もとのボール捌きは相変わらず抜群で、見ているこっちがワクワクする。

　もちろん今季はJ２リーグでここまで１ゴールと十分な結果を出しているわけではない。それでも、このテクニシャンには期待してしまう。何より、プロにとってとても大事な“華”が古川にはあるのだ。

　そんな彼が参考にしているのは「三笘選手のドリブル」だという。ウルブス戦のドリブルシュートを例に出し、「相手の出方を見てから対応できるセンスは素晴らしいです」とコメントしてくれた古川が、シーズン終盤にどんなプレーを披露してくれるのか。
 

　三笘のドリブルセンスに惚れ込んでいるのは、ウルブス戦のドリブルシュートを「何度も見返している」ことからも明白。仕掛けるドリブル、隠すドリブル、その両方を自在に使いこなす古川なら、いずれ三笘の領域に辿り着けるのではないかと、そんな期待もしてしまう。

　まずはJ２リーグで目に見える結果を。ここから飛躍してもらいたい。

取材・文●白鳥和洋（サッカーダイジェストTV編集長）

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