「究極、新潟のため、でなくてもいい」
J1から4人の即戦力を獲得する大型補強──。しかしこれは、単にお金の力で手に入れた成果では決してない。約半年間という、期限付き移籍をうまく活用したのはもちろんだが、「新潟をJ1に昇格させることで、自分の人生を変えたい」と強く願う4人が、呼び寄せられるようにここに集まったと言えなくもないだろう。
「究極、新潟のため、でなくてもいい。近い将来J1で、あるいは海外でバリバリ主力としてプレーするためでもいいんです。ここで活躍し、昇格を成し遂げれば、間違いなくそうした自分自身の目標にも近づける。そんな風に感じている選手が、徐々に集まり始めているように思います。テセ選手も本当は、大好きな清水を離れるぐらいなら、もう一度海外に挑戦したかったようですが、最終的には新潟でそのチャンスを掴みたいと言ってくれました」
「究極、新潟のため、でなくてもいい。近い将来J1で、あるいは海外でバリバリ主力としてプレーするためでもいいんです。ここで活躍し、昇格を成し遂げれば、間違いなくそうした自分自身の目標にも近づける。そんな風に感じている選手が、徐々に集まり始めているように思います。テセ選手も本当は、大好きな清水を離れるぐらいなら、もう一度海外に挑戦したかったようですが、最終的には新潟でそのチャンスを掴みたいと言ってくれました」
おそらくは、限られた予算の中で価値を最大化することを学んだ博報堂時代の経験も大きいのだろう。サポーターやスポンサー、そしてクラブスタッフの思いも背負いながら、“ニュータイプのGM”は唯一無二の目標であるJ1昇格へと突き進む。
「世界でも稀にみる温かい新潟の大サポーターたちには、間違いなくJ1の舞台が似合います。それに、選手たちがそうであるように、僕自身もこのままJ2のGMでいるつもりはありませんから」
勝負の夏を経て、ここから新潟の巻き返しが始まる。
取材・文●吉田治良