そして、同紙でコラムを担当するデシャンの盟友ビシェンテ・リザラズは、こう激励を送っている。
「最悪の組み合わせになった。これまでディディエ・デシャンは、どちらかというと有利な抽選を当ててきたが、今回はそうでなくなってしまった! 開幕から100%でなければならない。大会の中で徐々に強くなっていくことはできないのだ。だが仕組みからして、突破できないと恐怖する必要はない。私に言わせれば、レ・ブルーはこのグループの首位候補だ」
バイエルンでプレーするバンジャマン・パバールも、「ミュンヘンでドイツ戦なんて素晴らしいカードだ。ずぐに全力で戦えるから悪くない。僕らの目標はもちろんEURO制覇だ」と興奮気味に決意を表明した。
フランス代表にとって、険しい道のりになりそうな間違いない。そして、今回のEUROを制覇すれば、デシャンは、選手としても監督としてもワールドカップとEUROを制覇した史上初の人物になる。
果たして、デシャン監督とレ・ブルーは、「大凶」を「大吉」に変えられるだろうか。
取材・文 結城麻里
Tesy by Marie YUUKI