【湘南】遠藤航インタビュー 「アジア大会で結果を残すのも大事なミッション」

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2014年09月12日

「ポジションによって臨機応変に特長を出せれば、A代表に入れる余地はある」

9月14日に開幕するアジア大会のメンバーにも選ばれている遠藤。CB以外のポジションでの起用もあるか。 (C) SOCCER DIGEST

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――日本代表が新たなスタートを切りましたが、「身長180センチ」「左利き」が新監督の好むDF像としてフォーカスされました。
「大きさだけが勝負を分けるわけじゃない。この身長(178センチ)でもCBができるとプライドを賭けて証明したいです。攻撃の起点になるビルドアップでも誰にも負けたくないし、『なんでもできる』じゃないですけど、ポジショニングとカバーリングが良く、しっかりボールも動かせて、身長はそれほど高くないけどヘディングも強い、そんな選手を目指しています。それをCBだけじゃなく、SB、ボランチでも同じようにプレーできるようになったら、これ以上ない強みになる。手倉森さん(U-21代表監督)の下でも、4バックの中央、3バックの右、SB、ボランチでのプレーが考えられるので、ポジションによって自分の引き出しを変え、臨機応変に特長を出していけたら、A代表に入れる可能性はあると思います」
 
――小学校の時はFW、その後トップ下とボランチでプレーした経験も自信につながっている?
「はい。特にCBになって最初に感じたのは、ビルドアップの面ではボランチやトップ下をやっていたからこそ、自分の良さを出せているなと。小さい頃からいろいろなポジションを経験したことで、サッカーの感覚が身についたと思うし、それが今の自分の特長にもなっています」
 
――「リオデジャネイロ五輪経由、ロシア・ワールドカップ行き」の青写真を描くファンも多いと思います。
「カテゴリーを問わず、代表には常に入りたいですね。A代表の試合も、もし自分が入ったらどうなるかなと考えながら観たりしますし、実際J1で対戦した選手がワールドカップメンバーとして出場している姿を見ると、そこを目指さなきゃいけないと感じます。そういう意味で、今回のアジア大会で結果を残すのも大事なミッション。その先の五輪出場権の獲得を含め、すべてがつながってA代表に辿り着くと思うので、代表への想いは強く持っています」
 
――『週刊サッカーダイジェスト』の選手名鑑アンケートでは、ライバルの項目に挙げている松原健選手が今回A代表に選ばれましたね。
「悔しいという意識はなくて、純粋に凄いなと思いました。新しい選手が最初に選出されたほうが、みんなにチャンスがあるんだと思える。だから健が入ったことは嬉しかったですし、メールもしましたよ」
 
――「近いうちに、A代表で一緒にやろう」と約束したり?
「いえ、してないです。そこまで熱く語るタイプではないので(笑)」
 
――次回の代表活動は、湘南のJ1昇格決定の時期と重なる可能性があります。遠藤選手は12年の昇格時も、代表活動で不在だったんですよね?
「こればかりは仕方ありません(苦笑)。ある程度は自分でも覚悟していましたし。決められる時に決めてほしいのが本音で、僕がいなくてもしっかり結果を残してくれると信じています。僕は僕で代表に集中するだけ。前回昇格した時はU-19代表で結果を残せずに帰ってきてしまったので、今回はただひたすら勝利を目指してやればいいのかなと考えています」
 
――来シーズンを見据えて、残りのシーズンをどう戦っていきたいですか?
「監督がこれまでのアプローチを変えるはずはありませんし、今まで自分たちがやってきたこと、大事にしてきたことをもう一回気を引き締めてやって、積み上げていくしかないと思います。そのクオリティーを、残りの試合でJ1でも戦えるレベルに引き上げる。優勝して昇格するのが目標ですけど、監督も『最短で優勝する』『過去最強の湘南を目指す』と燃えているので、できるだけ早く昇格と優勝を決めたいですね」
 
――「過去最強」に対する感触は?
「開幕の連勝記録などを踏まえると、それに近づいてきているのかなとは思います。でも今の時点で過去最強かと言うと、まだシーズン途中なのでなんとも言えない。シーズンが終わった時に、サポーターの皆さんから『過去最強だった』と言ってもらえるように、頑張っていきます」
 
取材・文:小田智史(週刊サッカーダイジェスト)

プロフィール
えんどう・わたる/ 1993年2月9日生まれ、神奈川県出身。178センチ・75キロ。南戸塚SC-南戸塚中-湘南ユース-湘南。J1通算23試合・4得点、J2通算96試合・15得点(9月7日現在)。絶妙のカバーリングと空中戦の強さ、精度の高いフィードで攻守にチームを統率する「若大将」。類まれな強心臓はベテランの風格さえ感じさせる。各世代の代表にも選出され、U-21代表ではリオデジャネイロ五輪出場を目指す。
 
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