【セルジオ越後の天国と地獄】守備的な戦いに終始して見せ場のなかった初陣

カテゴリ:特集

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年09月11日

古巣に復帰した香川。歓迎ムードだがハードルは高い。

ドルトムントに復帰した香川。バイエルン追撃に向け、前回所属していた時以上の活躍が期待される。(C) SOCCER DIGEST

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 ヨーロッパの移籍市場が閉じる前日に、香川のドルトムントへの「復帰」が決まった。
 
 ようやくというか、ちょっと遅すぎたくらいだ。当時も言ったけど、僕は昨シーズンの冬のマーケットで動くべきだったと思っている。そうしたら、ワールドカップでのパフォーマンスも、もっとマシだったはずだから。
 
 いずれにしても、香川にはかつての輝きを取り戻してもらいたい。ドルトムントでの香川の明るい表情を見ると、精神的にもだいぶ回復しているようだ。チームも、サポーターも歓迎ムードで香川の復帰を祝ってくれている。
 
 でも、なぜ、これほどまでの祝福をしてくれるのかと言えば、2年前に香川が見せたパフォーマンスを期待しているからだろう。逆に言えば、それと同等以上のプレーが求められるわけで、香川に期待されているのは、バイエルンを下し、リーグタイトル奪還の立役者となる活躍だ。これは、ものすごく高いハードルで、クリアするのは簡単ではないよ。
 
 前回、ドルトムントに加入した時、香川は無名の新人だったけど、今回はマンチェスター・Uにそれなりの移籍金を払って買い戻したわけだから、その投資に見合う活躍をする責任が生じるわけだ。
 
 ドルトムントを離れてわずか2シーズンしか経っていないのに、攻撃陣の顔ぶれは当時とガラリと変わった。しかも、すでにリーグは開幕している。プレシーズンのキャンプを経験していない香川がポジションを奪うのは、至難の業だろう。
 
 だから、もしかすると、マンチェスター・U時代よりも厳しい試練になるかもしれない。でも、日本代表やマンチェスター・Uで失いかけた自信やプライドを取り戻すためにも、香川はこのチャレンジに勝たないといけないよ。
 
 そう考えると、今回は日本代表への参加を回避し、ヨーロッパに残ったのは正解だったね。しばらくはドルトムントでのプレーに集中したほうがいい。日本代表に戻ってくるのは、ドルトムントでポジションを確保したあとでも遅くないよ。
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