最後の1週間にポジティブな空気が漂うのが果たして良いことなのか
2ゴールを決めた乾選手はもちろん、香川選手、柴崎選手をスイス戦のメンバーにどう組み込んでいくのか。西野監督の手綱さばきが問われます。
ワールドカップまでの準備は、残すところ1週間となりました。パラグアイに勝ったことで、チームはホッとしているでしょう。準備は整ってきたと感じる気持ちは自然なもの。ここでネガティブな思考は必要ありません。
ただ、パラグアイ戦の勝利は、もうそこらに置いておくべきでしょう。日本代表は、このくらいの相手にはこのくらいの力を見せて勝てるのは随分前から分かっていることです。ここから”ワールドカップで勝つ”まで持って行くのがいかに大変かを、まだ歴史は浅いものの、日本サッカーは経験から学んできました。
そう考えると、ここでの勝利は手放しで喜べません。マッチメイクをしたのはハリルホジッチ監督時代だったはずで、パラグアイとの試合はある程度勝って本大会を迎える準備で考えていたでしょう。しかし、西野監督になり、短期間でチーム作りをしなければならない中で、最後の1週間にポジティブな空気が漂うのが果たして良いことなのか。良い面も当然ありますが、同時に危険性を孕んでいることは否めません。
ワールドカップまでの準備は、残すところ1週間となりました。パラグアイに勝ったことで、チームはホッとしているでしょう。準備は整ってきたと感じる気持ちは自然なもの。ここでネガティブな思考は必要ありません。
ただ、パラグアイ戦の勝利は、もうそこらに置いておくべきでしょう。日本代表は、このくらいの相手にはこのくらいの力を見せて勝てるのは随分前から分かっていることです。ここから”ワールドカップで勝つ”まで持って行くのがいかに大変かを、まだ歴史は浅いものの、日本サッカーは経験から学んできました。
そう考えると、ここでの勝利は手放しで喜べません。マッチメイクをしたのはハリルホジッチ監督時代だったはずで、パラグアイとの試合はある程度勝って本大会を迎える準備で考えていたでしょう。しかし、西野監督になり、短期間でチーム作りをしなければならない中で、最後の1週間にポジティブな空気が漂うのが果たして良いことなのか。良い面も当然ありますが、同時に危険性を孕んでいることは否めません。
すべてはワールドカップの結果次第。連敗したスイス戦までに自分たちが話していた言葉を意識すべきでしょう。パラグアイ戦はまともに戦って、優位に進められただけ。ワールドカップとはすべてが別物と考えて良さそうですが、勝った後でそれをチーム全体で意識するのは、想像以上に難しい作業です。これが、ポジティブな結果につながることを願います。
岩政大樹(いわまさ・だいき)/1982年1月30日、山口県出身。鹿島で不動のCBとして活躍し、2007年からJ1リーグ3連覇を達成。2010年の南アフリカW杯メンバーにも選出された。現在は、東京ユナイテッドFCで選手兼コーチを務める。