「お膳立ても嬉しいけれど、『取りたい派』なので(笑)」
3月21日の、2018プレナスなでしこリーグ開幕戦では、最前線での仕事を任され、INAC神戸を勝利に導いた。岩渕自身は「シュートがヘタクソだった」とノーゴール。チーム全体で見てもシュート数16本に比べれば、2-0のスコアは物足りなく見える。だが、これはシーズン初めにどのチームにも生じる細かいズレが原因だ。
注目すべきは、昨季、2部リーグ18試合で44得点の攻撃力を引っ提げて昇格してきた日体大FIELDS横浜を、シュート3本に抑え込んだ点だ。鈴木俊監督が「現在のなでしこリーグで、一番速いのは、日テレ・ベレーザ。そこと互角に渡り合えるように」鍛えてきた攻守の切り替え。岩渕も、ボールホルダーが根負けするまで追い回すなど、味方のボール奪取に労を惜しまず、終わることのない波状攻撃へと結び付けた。
期待された攻撃面でも、ゴール前に張り付くだけでなく、時にはサイドに流れて人口密度を調整する。狭いエリアでのポストプレーも着実にこなし、中島依美の先制ゴールもアシストした。「点を取ることだけ」を期待されていた頃とは違う、チームの大黒柱への成長を感じさせる、87分間だった。
もっとも、点取り屋としてのこだわりが薄れたわけでもない。
「(他人のゴールの)お膳立ても嬉しいけれど、『自分でゴールを取りたい派』なので(笑)。まあ、本当にこれまで怪我が多かったので、今年の1月下旬にスタートして、今日までなにも問題がなく来ているのは、ひとつの成長かなと思います。それでもやっと(シーズンが)始まって、これからが本番なので、続けていきたいと思います」
開幕戦の3日前に25歳の誕生日を迎えたばかり。サッカー選手としてもっとも脂が乗ってくる時期に、「天から舞い降りたような」と形容された才能が、輝きはじめた。
「INAC神戸レオネッサとして勝ってこそ、応援されるチームになれる。今年は1年間、リーグ戦を戦えるので、優勝を目ざしてやっていきたい。しっかりとこのチームにタイトルを獲らせて、その先になにかが付いてきたらいいかなと思います」
古巣の日テレ・ベレーザが築く長期支配をひっくり返し、もう一度、世界を驚かせる。日本のエースの逆襲は、すでに始まっている。
取材・文●西森彰
【画像】岩渕、鮫島、仲田、イ・ミナらがなでしこL開幕戦で躍動! INAC神戸の華麗なる厳選フォトはこちら
【画像】韓国女子代表のビーナス、イ・ミナがなでしこLデビュー! 最新厳選フォトをチェック!
注目すべきは、昨季、2部リーグ18試合で44得点の攻撃力を引っ提げて昇格してきた日体大FIELDS横浜を、シュート3本に抑え込んだ点だ。鈴木俊監督が「現在のなでしこリーグで、一番速いのは、日テレ・ベレーザ。そこと互角に渡り合えるように」鍛えてきた攻守の切り替え。岩渕も、ボールホルダーが根負けするまで追い回すなど、味方のボール奪取に労を惜しまず、終わることのない波状攻撃へと結び付けた。
期待された攻撃面でも、ゴール前に張り付くだけでなく、時にはサイドに流れて人口密度を調整する。狭いエリアでのポストプレーも着実にこなし、中島依美の先制ゴールもアシストした。「点を取ることだけ」を期待されていた頃とは違う、チームの大黒柱への成長を感じさせる、87分間だった。
もっとも、点取り屋としてのこだわりが薄れたわけでもない。
「(他人のゴールの)お膳立ても嬉しいけれど、『自分でゴールを取りたい派』なので(笑)。まあ、本当にこれまで怪我が多かったので、今年の1月下旬にスタートして、今日までなにも問題がなく来ているのは、ひとつの成長かなと思います。それでもやっと(シーズンが)始まって、これからが本番なので、続けていきたいと思います」
開幕戦の3日前に25歳の誕生日を迎えたばかり。サッカー選手としてもっとも脂が乗ってくる時期に、「天から舞い降りたような」と形容された才能が、輝きはじめた。
「INAC神戸レオネッサとして勝ってこそ、応援されるチームになれる。今年は1年間、リーグ戦を戦えるので、優勝を目ざしてやっていきたい。しっかりとこのチームにタイトルを獲らせて、その先になにかが付いてきたらいいかなと思います」
古巣の日テレ・ベレーザが築く長期支配をひっくり返し、もう一度、世界を驚かせる。日本のエースの逆襲は、すでに始まっている。
取材・文●西森彰
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