マドリーはメンタリティという点でも強かった。
マドリーとユーベ。いずれも名門と言われるクラブだが、やはり経験値の差が顕著になって現われた結果とも言えるだろう。
例えば、C・ロナウドはチャンピオンズ・リーグ4回優勝を経験する選手となり、セルヒオ・ラモスも今回で3度目の優勝を味わっている。そして、指揮官のジダンはチームを指揮して1年半にして5つ目のタイトルを手にしたばかりか、選手と監督の両方でチャンピオンズ・リーグ制覇を果たしている。
総合力と言ったら話は簡単だが、やはり、チャンピオンズ・リーグ優勝を知り尽くした人間がいるというメンタリティは大きいというしかない。緊迫した展開になればなるほど、マドリーへと傾いていく。極限状態のプレッシャーとの戦いのなかで、試合をコントロールできるマドリーの選手は、やはりひと言でメンタリティという点でも強かったというしかない。
思えば、ちょうど2週間前、リーガ・エスパニョーラのバルセロナとエイバルの一戦を現地観戦した。そこでバルサ相手に乾が2ゴールを奪い、バルサ相手にゴールを奪った初めての日本人となった。しかも2ゴールも見ることができて、同じ日本人として非常にエキサイティングな体験だったが、その興奮もつかの間。エイバルが金星を奪うかもしれないという期待を抱いていた僕の目の前で、その後、バルサの圧倒的な攻撃力をまざまざと見せつけられたのだ。皮肉なことに、乾の2ゴールが、バルサの強さを引き立てる結果となったのである。
今回のマドリーとユーベの試合も、それと似ていると感じた。大会を通してユーベの堅守が光っていただけに、そのユーベから4ゴールを奪って快勝したマドリーの底力が、逆に際立つゲームだった。
■プロフィール
藤田俊哉(ふじた・としや)/1971年10月4日生まれ、静岡県出身。清水市商高-筑波大-磐田-ユトレヒト(オランダ)-磐田-名古屋-熊本-千葉。日本代表24試合・3得点。J1通算419試合・100得点。J2通算79試合・6得点。J1では、ミッドフィルダーとして初めて通算100ゴールを叩き出した名アタッカー。2014年からVVVフェンロのコーチとして指導にあたっている。
例えば、C・ロナウドはチャンピオンズ・リーグ4回優勝を経験する選手となり、セルヒオ・ラモスも今回で3度目の優勝を味わっている。そして、指揮官のジダンはチームを指揮して1年半にして5つ目のタイトルを手にしたばかりか、選手と監督の両方でチャンピオンズ・リーグ制覇を果たしている。
総合力と言ったら話は簡単だが、やはり、チャンピオンズ・リーグ優勝を知り尽くした人間がいるというメンタリティは大きいというしかない。緊迫した展開になればなるほど、マドリーへと傾いていく。極限状態のプレッシャーとの戦いのなかで、試合をコントロールできるマドリーの選手は、やはりひと言でメンタリティという点でも強かったというしかない。
思えば、ちょうど2週間前、リーガ・エスパニョーラのバルセロナとエイバルの一戦を現地観戦した。そこでバルサ相手に乾が2ゴールを奪い、バルサ相手にゴールを奪った初めての日本人となった。しかも2ゴールも見ることができて、同じ日本人として非常にエキサイティングな体験だったが、その興奮もつかの間。エイバルが金星を奪うかもしれないという期待を抱いていた僕の目の前で、その後、バルサの圧倒的な攻撃力をまざまざと見せつけられたのだ。皮肉なことに、乾の2ゴールが、バルサの強さを引き立てる結果となったのである。
今回のマドリーとユーベの試合も、それと似ていると感じた。大会を通してユーベの堅守が光っていただけに、そのユーベから4ゴールを奪って快勝したマドリーの底力が、逆に際立つゲームだった。
■プロフィール
藤田俊哉(ふじた・としや)/1971年10月4日生まれ、静岡県出身。清水市商高-筑波大-磐田-ユトレヒト(オランダ)-磐田-名古屋-熊本-千葉。日本代表24試合・3得点。J1通算419試合・100得点。J2通算79試合・6得点。J1では、ミッドフィルダーとして初めて通算100ゴールを叩き出した名アタッカー。2014年からVVVフェンロのコーチとして指導にあたっている。