【藤田俊哉の目】現地観戦したCL決勝。C・ロナウド、イスコも光ったがMVPを選ぶなら…

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年06月07日

決戦前日に指揮官・ジダンの凄みを垣間見れた。

決勝で2ゴールを奪ったC・ロナウド。さすがの役者ぶりを見せつけた。(C) SOCCER DIGEST

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 レアル・マドリーの連覇で幕を閉じた今年のチャンピオンズ・リーグ。ユベントスとの決勝戦を、今年も現地で観戦することができた。決勝の楽しみはなんといっても、ハイレベルなサッカーが観られることだ。そのシーズンの欧州サッカーシーンの集大成となる舞台で、どんなドラマが待っているのか。そんな期待を胸に、いつもドキドキしながら、決勝の会場へと足を運んでいる。

 
 前日練習も見学してきた。その時点からマドリーのインパクトは強烈なものがあった。その中身ではなく雰囲気に対して、である。想像以上の緊張感が漂っていて、ひと言でいうなら、“ピリピリムード”のなかで淡々と練習していた。
 
 これまでいくつものクラブを見てきたが、前日練習からこれほど張り詰めた空気を感じたことはなかった。もちろんチャンピオンズ・リーグ決勝前日の独特な緊張感はあるのだろうが、いずれにしても、そうした空気感を作り出している指揮官・ジダンの凄みを垣間見れたような気がする。
 
 そして試合前、テレビの解説で決勝の予想について聞かれ、そこで僕はこう言った。
 堅守のユーベをマドリーがどう崩すのか――。
 
 それが最大の焦点であることは間違いないし、誰もがそう思っていたのではないだろうか。決勝という舞台は、拮抗した展開になることが多いから、今回も1点差の勝負になるのではないか、と。
 
 しかしいざ蓋を開けてみれば、4対1という大差がついた。このスコアを予想していた者もまたほとんどいなかったはずだ。
 
 もちろんマドリーの豪華アタッカー陣の顔ぶれを見れば、ゴールラッシュが起きてもなんらおかしくない。今大会のユーベは、マドリー戦を迎えるまで、わずか3失点しか許していない。しかもご存知のとおり、準々決勝のバルセロナ戦でも、2試合連続で完封している。メッシ、ネイマール、スアレスをも封殺した彼らのディフェンスを考えても、一発勝負のファイナルゆえになにが起こるか分からないとはいえ、ここまで点差がついてしまうことは、僕自身、想像できなかった。ここまで予想を覆された決勝戦もあまりないことだった。
 
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