フラン・メリダ（現オサスナ）
11年夏：バルセロナ・ユース → アーセナル
イングランド挑戦時の評価：７ ⇒ 現在の評価：５
 
　2005年に15歳でアーセナルに加入した際には、“セスク２世”と称賛された天才肌。しかし結果的に、セスクと類似していたのは同じポジションであったということのみだ。2008年にR・ソシエダにレンタルで移籍し、2010年にはA・マドリーへ完全移籍を決断し、早々にイングランドを離れている。
 
　そこから、ブラガ（ポルトガル）、エルクレス（スペイン）、アトレチコ・パラナエンセ（ブラジル）、ウエスカ（スペイン）を渡り歩いたメリダは、現在オサスナに在籍している。
 
　昨年、スペインメディアのインタビューに応えた際には、2014年にアトレチコ・パラナエンセを退団したあとの苦労を回顧し、話題となった。
 
　当時の無所属となったメリダは母国クラブからのオファーを待っていたとし、「納得のいくオファーがなくて、僕は引退を考えていた。そのとき、父さんとチャットをして、自分がどれだけ幸運だったのかを語ったよ」と、父親に引退について相談したことを明かした。
 
　さらにメリダは、父親から借金をして２人の息子を養っていたことも打ち明け、「父さんに『お前の人生はまだ前がある。続けていれば、結果はついてくる』と言われたんだ」と助言を受けたという。
 
　現在26歳の苦労人のキャリアはまだ道半ばである。

マルク・ムニエサ（現ストーク）
13年夏：バルセロナB → ストーク
イングランド挑戦時の評価：７ ⇒ 現在の評価：７
 
　バルセロナの育成工場で育った彼は、当時バルセロナのトップチームの指揮官だったジョゼップ・グアルディオラ監督の下でスキルを磨くだろうとされていた。
 
　センターバックとサイドバックを巧みにこなせるため、トップチーム昇格を期待されたが、ムニエサは2013年夏にストークへ移籍した。
 
　現在、ベティスが獲得に近づいていると噂されるムニエサ。ストーク・ファンの多くは、「彼がプレミアリーグで成功したか？」を聞かれれば、微妙な反応を示すだろう。怪我の絶えない彼は、おそらく激しいプレーが目立つプレミアリーグよりも、リーガ・エスパニョーラの方が適している。
 
ジョン・トラル（現レンジャーズ）
11年夏：バルセロナ・フベニールA → アーセナル
イングランド挑戦時の評価：７ ⇒ 現在の評価：５
 
　セスクやメリダ、ベジェリンと同じく、2011年にバルサからアーセナルに移籍。昨シーズンはスペインのグラナダにレンタルされていた21歳のMFは、この冬にアーセナルに呼び戻され、そして再びレンジャーズへと武者修行に出された。
 
　トラルは2011年夏にアーセナルにきてから、ブレントフォード、バーミンガム、グラナダをレンタルで転々としている。そうした身の振り方からも分かる通り、もはやアーセナルのためではなく、違うチームのために戦っている割合の方が高いのだ。
 
　セスクと同様に16歳でアーセナルに加わった逸材だけに、名門レンジャーズでひと花咲かせ、アーセナルへとカムバックしたいところだ。