大島僚太と同じ“93年組”。U-22代表入りに意欲を燃やす。
中野は、チームメイトでU-22代表の主軸である大島僚太と同じ“93年組”。つまり、リオデジャネイロ五輪世代であり、今のまま活躍を続ければU-22代表選出の可能性も見えてくる。本人は「そのレベルにまだ達していない」と謙遜するが、だからといって諦めたわけでもない。
「チームメイトのレベルが高いので、練習でレベルアップしていきたい。今まで代表には全然縁がなかったけど、良いチームでやらせてもらっているし、(U-22代表入りの)チャンスもあると思うので、結果を残していきたい」
中野は何度もチームの練習を通して成長したいと口にした。その理由は、大久保や中村の存在だと語る。
「嘉人さんや憲剛さんは高いレベルで要求してくるので、それをひとつずつできるようになると、プレーが良くなっているのが自分でも分かる。要求に応えると崩せるようになるし、その手応えに自分の成長を感じています」
守備面やプレーの精度・安定感を含めて、まだ改善すべき点は少なくない。中野本人も「自分がスピードを上げ過ぎてボールを取られる場面もあったので、行くところと行かないところの判断は課題」と口にする。
それでも中野の鋭いドリブルは、もはや川崎の武器になっており、ポゼッションサッカーのアクセントとしても欠かせない。終盤戦でどのようなプレーを見せるのか。そして誰を翻弄するのか。1対1のドリブルから目が離せない。
取材・文:大木 勇(サッカーダイジェスト編集部)