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梁勇基、脇坂泰斗ら60名以上のJリーガーを育て上げた名将が勇退…部員11人から出発し、阪南大を関西の強豪校に導いた須佐監督の信念

カテゴリ:大学

森田将義

2022年02月04日

今後はチームを完全に離れ、これまで以上にサッカーの研究に没頭

須佐監督が最後に指揮を執った昨年のインカレでは決勝進出を果たした。惜しくも準優勝に終わったが、大学サッカー界に大きな足跡を残した。写真:徳原隆元

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 サッカー少年の心を持ったまま、大人になったような指導者という印象がある。サッカーへの熱意が強すぎるあまり、周囲が振り回されることも珍しくなかった。昨年の主将を務めたGK水谷友哉がインカレ決勝後の会見で、「須佐監督は無理なことをいうことも多い。でも、最終的にそれは須佐徹太郎からの愛だった。自分たち選手を息子のようにかわいがってくれた。多くの愛を受け取った4年間でした」と口にしたのは印象的な光景だ。誰よりもサッカーを愛する名伯楽の下、サッカーを深く知り、大人になって巣立っていった選手は数知れない。
 
「サッカーを通じてという言葉が嫌いだ。サッカーをやっていれば人間が良くなっていく。それほど色んな要素が詰まっているスポーツ」という言葉もまた印象的で、道を逸れかけた選手も決して諦めない。過去にはバイトや遊びに心を奪われ、一度サッカー部から離れた選手を、水汲みやボール拾いといった裏方作業を経験させた上で復帰させ、インカレの大一番で起用したこともある。他の大学なら見捨てられていたかもしれない選手でも、「誰かが我慢強く接しないといけない」と根気強く、選手自身が気付くのを待ち続けてきた。阪南大で歩んだ歴史を振り返る際も、Jリーガーとなった選手について嬉しそうに振り返るのと同様にMF谷本泰基(広島皆実高出身)ら力がありながら、プロに出来なかった選手への無念と愛情を口にする。卒業後、サッカーの世界へと進まず、社会に出たOBたちへの想いも同じだ。

 今後はチームを完全に離れ、これまで以上にサッカーの研究に没頭する。将来的には、阪南大を中心とした総合型スポーツクラブを設立したいとも考えている。立場は変わっても、サッカーに対する情熱は変わらない。今までとは違う形で今後もサッカー界に話題を振りまいてくれるはずだ。

取材・文●森田将義(サッカーライター)
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