限られた時間のなかでチームを成長させるために活用したものは?
要所を切り取った映像分析が4連戦を切り抜ける原動力に
選手たちが予選を通じて成長していくなかで、準備期間が短かったのは間違いありません。そこで昨夏から使っている〝SPLYZA Teams〞の存在はプラスに働きました。大会前に行なった紅白戦を撮影し、選手たちに自分たちのプレーを分析させてみました。自分のプレーを動画でじっくり振り返る場を作る上で、映像分析を行なうツールがあった点は非常に助かりました。
〝SPLYZA Teams〞は映像だけではなく、タグ付けの機能や動画に書き込める機能を使ってより具体的にインプットできます。インターハイの徳島県予選は4連戦で準備期間がほとんどありません。なので、分析係に相手にシュートを打たれた場面とセットプレーを分析してもらい、選手たちに渡していました。シンプルな映像分析であれば、短い時間で選手たちも対応できます。チーム全体で協力して行なうので、その努力をレギュラーの選手たちも理解しています。チームの雰囲気を作る上でプラスになりましたし、試合の分析は勝敗につながるので、全員で関わることが大事だと感じました。
普段から〝SPLYZA Teams〞を使って試合の分析を行ない、遠征などでは部員の前で発表する場を設けています。私は選手自身で実際に映像を分析しないと頭に残らないと考えているので、そういった部分でも役立ちました。編集してもらった動画をなんとなく眺めていても、いざ試合が始まるとあまり頭に残っていない場合もあります。
しかし、自ら考えて取り組んだものであれば、簡単には忘れません。本当の意味での当事者意識が出てきますし、その動画は個人のスマートフォンを通じ、場所を問わず好きな時に見られるので、今大会を勝ち抜く上でプラスに働いたと思います。
自慢の堅守に〝プラスα〞をチャレンジする姿勢で全国へ
前回大会( 2019 19年度インターハイ本大会)では3試合連続で無失点に抑え、すべてPK戦で勝ち上がってベスト8に進出しました。当時の選手たちは全国の強豪校相手に無失点で抑えた経験を通じ、プレーに自信が生まれたのは間違いありません。
以前は攻撃的なスタイルで戦っていましたが、2016年の選手権での敗退をきっかけに「負けない戦い方をしながら、いかに点を奪うか、リードしたらいかに逃げ切るか」というサッカーに切り替えました。もちろん、攻撃的なサッカーも面白かったのですが、レベルの高い公式戦が、選手を成長させると考えているので、それを1試合でも多く経験させてあげるには「とくかくどんな方法でも勝利は勝利」だと、思うようになりました。
それは2年前のインターハイでも実感しました。相手がいるスポーツなので自分たちが前に出たくても攻撃できない試合はありますし、守り切ろうと思っても得点を許す場合もあります。
特にトーナメント方式の大会は一発勝負でいつも以上に緊張し、見えているものが見えなくなってしまう場合も少なくありません。今までできていたプレーができない状況で戦う局面に遭遇することもあります。そうなると、勝ち残っていくのは手堅いチーム。最終
的にはゲーム運びが手堅いチームが〝魅せる〞チームよりも結果を残すイメージがあるので、今大会もまずは守備から入って無失点でいきたいと考えています。
ただ、守るだけで良いとは思っていないので、今年はいろんなことにチャレンジしながら、最終的に勝利を重ねて1 試合でも多く経験したいですね。
全国大会の1 試合で得られる経験値は計り知れません。ギリギリの展開になるゲームなので観客がいなくても全国大会特有の緊張感を感じることができる、そういう試合を1試合でも多く経験させたいです。
■■■
選手たちはもちろん、指導者もこの状況で選手たちの未来に向けて出来ることを常に探している。実戦こそ成長の糧になるという思いで1試合でも多く経験させたい、という河野監督の言葉はとても胸に重く響くものだった。
当たり前にスポーツが出来ていた日常が大きく変わり、悲しい、つらいでは語れない感情を抱いている選手も多くいる。
それでも選手たちも指導者も諦めず、限られたなかで少しでもサッカーが上手くなるように出来ることを考え、自分たちの未来に向けて挑戦をしている。1年ぶりのインターハイ。全国の舞台でサッカーをする選手たちを心から応援したい。
選手たちが予選を通じて成長していくなかで、準備期間が短かったのは間違いありません。そこで昨夏から使っている〝SPLYZA Teams〞の存在はプラスに働きました。大会前に行なった紅白戦を撮影し、選手たちに自分たちのプレーを分析させてみました。自分のプレーを動画でじっくり振り返る場を作る上で、映像分析を行なうツールがあった点は非常に助かりました。
〝SPLYZA Teams〞は映像だけではなく、タグ付けの機能や動画に書き込める機能を使ってより具体的にインプットできます。インターハイの徳島県予選は4連戦で準備期間がほとんどありません。なので、分析係に相手にシュートを打たれた場面とセットプレーを分析してもらい、選手たちに渡していました。シンプルな映像分析であれば、短い時間で選手たちも対応できます。チーム全体で協力して行なうので、その努力をレギュラーの選手たちも理解しています。チームの雰囲気を作る上でプラスになりましたし、試合の分析は勝敗につながるので、全員で関わることが大事だと感じました。
普段から〝SPLYZA Teams〞を使って試合の分析を行ない、遠征などでは部員の前で発表する場を設けています。私は選手自身で実際に映像を分析しないと頭に残らないと考えているので、そういった部分でも役立ちました。編集してもらった動画をなんとなく眺めていても、いざ試合が始まるとあまり頭に残っていない場合もあります。
しかし、自ら考えて取り組んだものであれば、簡単には忘れません。本当の意味での当事者意識が出てきますし、その動画は個人のスマートフォンを通じ、場所を問わず好きな時に見られるので、今大会を勝ち抜く上でプラスに働いたと思います。
自慢の堅守に〝プラスα〞をチャレンジする姿勢で全国へ
前回大会( 2019 19年度インターハイ本大会)では3試合連続で無失点に抑え、すべてPK戦で勝ち上がってベスト8に進出しました。当時の選手たちは全国の強豪校相手に無失点で抑えた経験を通じ、プレーに自信が生まれたのは間違いありません。
以前は攻撃的なスタイルで戦っていましたが、2016年の選手権での敗退をきっかけに「負けない戦い方をしながら、いかに点を奪うか、リードしたらいかに逃げ切るか」というサッカーに切り替えました。もちろん、攻撃的なサッカーも面白かったのですが、レベルの高い公式戦が、選手を成長させると考えているので、それを1試合でも多く経験させてあげるには「とくかくどんな方法でも勝利は勝利」だと、思うようになりました。
それは2年前のインターハイでも実感しました。相手がいるスポーツなので自分たちが前に出たくても攻撃できない試合はありますし、守り切ろうと思っても得点を許す場合もあります。
特にトーナメント方式の大会は一発勝負でいつも以上に緊張し、見えているものが見えなくなってしまう場合も少なくありません。今までできていたプレーができない状況で戦う局面に遭遇することもあります。そうなると、勝ち残っていくのは手堅いチーム。最終
的にはゲーム運びが手堅いチームが〝魅せる〞チームよりも結果を残すイメージがあるので、今大会もまずは守備から入って無失点でいきたいと考えています。
ただ、守るだけで良いとは思っていないので、今年はいろんなことにチャレンジしながら、最終的に勝利を重ねて1 試合でも多く経験したいですね。
全国大会の1 試合で得られる経験値は計り知れません。ギリギリの展開になるゲームなので観客がいなくても全国大会特有の緊張感を感じることができる、そういう試合を1試合でも多く経験させたいです。
■■■
選手たちはもちろん、指導者もこの状況で選手たちの未来に向けて出来ることを常に探している。実戦こそ成長の糧になるという思いで1試合でも多く経験させたい、という河野監督の言葉はとても胸に重く響くものだった。
当たり前にスポーツが出来ていた日常が大きく変わり、悲しい、つらいでは語れない感情を抱いている選手も多くいる。
それでも選手たちも指導者も諦めず、限られたなかで少しでもサッカーが上手くなるように出来ることを考え、自分たちの未来に向けて挑戦をしている。1年ぶりのインターハイ。全国の舞台でサッカーをする選手たちを心から応援したい。