大木 今シーズンから南葛SCのユニホームの胸に「KLab」ロゴを入れさせていただいて。社の広報やPRのメリットでいうと、SNSなどで取り上げてもらう中でやはり露出が増えたという点に触れさせていただきつつ、社内外での反響が大きいんです。特に驚いたのは、社内で何人かから「南葛SCのユニホームはどこで買えるの?」と聞かれたこと。サッカー好きとは思っていなかった意外な同僚からも聞かれたのでビックリしました。ああ、社内にも隠れ南葛SCファンがいたんだなと(笑)。今後、コロナ禍が明けたらそういう人たちとも一緒に試合会場に行けたらと思っています。
高橋 ユニホームでいうと、今シーズンからエンブレムがプリントでなくて刺繍ワッペンになったんですよ。ちょっと豪華に、デラックスになって格調高い感じになってます(笑)。知名度はいい感じに広がってくれています。クラブに関わるみなさんが地道な活動をしてくださっているおかげです。地元の葛飾区でもいろんなところにポスターを貼らせていただいて。選手たちがユニホーム姿で葛飾の名所で撮った写真がポスターになっているバージョンもあるんです。今後は、葛飾での気運がもっと外に広がっていってくれればと願っています。
大木 KLabから出させていただいたスマホアプリゲーム『キャプテン翼~たたかえドリームチーム~』では、南葛SCが試合に勝つと全てのプレイヤーにボーナスが配られるんです。しかも、ゴール数が多いほどボーナスも加算されていきます。なので、プレイヤーのみなさんもすごく試合結果を気にしているんです。SNSや、Discordというゲーム専門のチャットツールを活用した公式の掲示板みたいなところがあるのですが、そこで盛り上がってますよ。面白いのが、日本以上に海外プレイヤーの方が南葛SCに興味を抱いていてより盛り上がってるんです。ゲームを介して海外のプレイヤーからも南葛SCは注目されています。
高橋 それは知りませんでした。南葛SCも、将来的には世界基準でいろんな人に愛されるクラブを目指しているので、その第一歩として、その反応は嬉しい限りです。マンガを描いてきて思うのですが、いろいろなものとつながっていくことでどんどん広がっていくんです。原本としてマンガがあるのですが、アニメやゲームというようにマンガの分野以外のものとつながることでまた広がっていきます。そこで新たに人と人のつながりができたり、また違う楽しみ方が生まれたりするんです。『キャプテン翼』も、僕の描く作品をベースにいろんなものと繋がって今では南葛SCという現実のサッカークラブができるまでになりました。40年前、連載を始めた時には想像もつかなかったことです。当時は目の前の締切りに追われて、その週の人気を獲得することに精一杯でしたから(笑)。
大木 (笑)。今はスポンサーという形ですが、今後はよりパートナーとしての側面を色濃くして協力できないかということは常に考えています。コロナ禍になる前から南葛SCさんとは集客を増やす取り組みを相談させていただいていたのですが、一旦白紙になってしまったので。改めてゲームを入口にしてスタジアムに足を運んでいただけるような流れが作れたらいいなと思っています。
高橋 サッカークラブもマンガと通じる部分があります。サッカーの分野に限らず様々な分野と繋がることであらゆる方面に波及し、広がっていくはずです。先ほどの話のように海外にも広げることは可能で、そういう意味でKLabさんには『キャプテン翼』も南葛SCも広げていただいてありがたく思っています。
――◆――◆――
ゲームを介して南葛SCを広げる――。世界には数え切れないほどのクラブチームがあるが、こんなことを実現できるクラブがほかにあるだろうか。他に類を見ない独特の取り組みを行なっている南葛SCとKLab株式会社。次回は、ともに当事者意識を持ち、チームを盛り上げていこうとする心意気が感じられるやりとりをお伝えする。
※後編に続く。次回は7月29日(木)に公開します。
取材・文●伊藤 亮
********************
南葛SCをスポンサードするKLabが、今季もコラボレーションキャンペーンを開催。南葛SCの公式戦の試合結果に応じて、同社が運営するスマートフォン向け対戦型サッカーシミュレーションゲーム『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム ~』のゲーム内アイテムをプレイヤーにプレゼントする。
プレゼント内容は、南葛SCが勝利すれば「夢球×5」、勝利以外であれば、「コイン×28,300」となっている。さらに、勝利の際は「夢球×5」に加え、南葛SCが入れた得点分の夢球も配布される。南葛SCを応援して、アイテムをゲットしよう。
********************
Supported by KLabGames
