イニエスタとペドリ大きな違いは?
「この大会で18歳のペドリがしたことは、だれも成し遂げたことがない。(アンドレス)イニエスタですら、ね。」
イタリア戦後、スペイン代表を率いるルイス・エンリケ監督はペドリを賞賛する際にイニエスタを引き合いに出した。ルーツ、人間性、チームファーストの精神という両者の共通点を考えれば、ごく自然な反応と言える。
課題にしているところも2人は同じで、ペドリは今大会シュート数0本に終わったのに対し、イニエスタも決して得点力に秀でた選手ではなく、それがまたチェルシー戦やオランダ戦などビッグゲームで挙げたゴールのインパクトを際立たせる結果にもなっていた。
もっとも2人には、大きな違いがある。L・エンリケが指摘したように、イニエスタは18、19歳の頃まだBチームとトップチームの間を行き来していた。盟友のシャビもそうで、18歳でトップチームデビューを果たした後も、カンプ・ノウと当時のBチームの本拠地、ミニ・エスタディの間の往復を繰り返していた。
イタリア戦後、スペイン代表を率いるルイス・エンリケ監督はペドリを賞賛する際にイニエスタを引き合いに出した。ルーツ、人間性、チームファーストの精神という両者の共通点を考えれば、ごく自然な反応と言える。
課題にしているところも2人は同じで、ペドリは今大会シュート数0本に終わったのに対し、イニエスタも決して得点力に秀でた選手ではなく、それがまたチェルシー戦やオランダ戦などビッグゲームで挙げたゴールのインパクトを際立たせる結果にもなっていた。
もっとも2人には、大きな違いがある。L・エンリケが指摘したように、イニエスタは18、19歳の頃まだBチームとトップチームの間を行き来していた。盟友のシャビもそうで、18歳でトップチームデビューを果たした後も、カンプ・ノウと当時のBチームの本拠地、ミニ・エスタディの間の往復を繰り返していた。
ペドリがここまで早熟なのは、目まぐるしいスピードで変化する昨今のフットボールを取り巻く時代的背景も無関係ではない。とりわけ現在のバルサは、財政面でもスポーツ面でも、ペドリのような若手を抜擢せざるを得ない事情があった。
今後、周囲の注目が重荷にならないかという一抹の不安はある。しかしペドリをよく知る関係者は、「心配無用」と断言する。テゲステの路地でボールを蹴り、ラス・パスマスでプレーリズムを磨き、カンプ・ノウでソルフェージュをバルサ仕様に最適化させ、そしてEUROでそのありったけの才能を証明した。
ウェンブリーという絵画を誰よりも優雅に描いたのは、18歳の若者だった。
文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙)
翻訳●下村正幸
今後、周囲の注目が重荷にならないかという一抹の不安はある。しかしペドリをよく知る関係者は、「心配無用」と断言する。テゲステの路地でボールを蹴り、ラス・パスマスでプレーリズムを磨き、カンプ・ノウでソルフェージュをバルサ仕様に最適化させ、そしてEUROでそのありったけの才能を証明した。
ウェンブリーという絵画を誰よりも優雅に描いたのは、18歳の若者だった。
文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙)
翻訳●下村正幸