敗戦のムードが漂うなか、チームを救った杉本のヘディング。
【川崎|採点・寸評】
GK
30 新井章太 6
自身のパスミスからピンチを招く場面もあったが、タイミングの良い飛び出しでカウンターを阻止。序盤からシュートを浴びて苦しんだが、懸命な働きで1失点に食い止めた。
DF
3 角田 誠 6.5
パトリックと激しくぶつかり合う肉弾戦では、吹き飛ばされそうになりながらも対応。1失点を喫したが、カウンターに細心の注意を払ってギリギリのところで攻撃を食い止めた。
4 井川祐輔 5.5
一瞬対応が遅れるシーンもあり、失点シーンでも宇佐美への寄せが間に合わず。ただ以降は身体を張って突破を許さず、後半は相手のシュートを4本に抑え込んだ。
18 エウシーニョ 5.5
14分には大胆な飛び出しで裏のスペースを突き、直後にはシュート性のパスでチャンスを演出。ただ崩した後のパス精度が低く、詰まった場面ではアイデアを欠いた。
20 車屋紳太郎 5.5
高い位置を取って仕掛けるも、なかなか阿部や米倉のマークを外せず。シュートフェイントからの突破は光ったが、崩しの局面でもう一工夫を加えたいところ。
MF
5 谷口彰悟 5.5
パス精度を欠き、ボールの運び役を担えないなどチームのブレーキに。ただ3バックの一角に変わってからやや精彩を取り戻し、杉本の同点ゴールをアシストした点は評価。
14 中村憲剛 6
トップ下でスタートしたが、チームのパス回しが安定せずに森谷と入れ替わってボランチに。潤滑油となってボールを捌いたが、中央を絞った相手の守備を最後まで崩せず。
19 森谷賢太郎 6
攻守のバランスを巧みに取りながら攻撃にも顔を出したが、相手のブロック前でパスを回す形に。いつものようにアクセント役となれなかったが、豊富な運動量で中盤を支えた。
FW
10 レナト 5.5
数人に素早く囲まれて、本来の鋭いドリブルは鳴りを潜めた。それでも強引にこじ開けようと奮闘したが、ギリギリのところで何度も食い止められた。
13 大久保嘉人 5.5
足もとで確実にボールを収めて時間を作るも、前半はシュートになかなか持ち込めず。終盤、一瞬のスキを突く素早い反転から左足の一撃も枠を捉え切れなかった。
15 船山貴之 5
頻繁にポジションを変えながら、動き回って相手のラインを下げようとするも肝心のボールが入らず。周りとの距離感や呼吸が合わず、脅威となれないまま前半のみでピッチを退く。
交代出場
FW
9 杉本健勇 6.5
終盤のカウンターでフリーとなるも、シュートはゴールの枠を捉え切れず。しかしその直後、谷口のクロスを頭で合わせて同点弾。途中出場の役目を果たして今季2ゴール目。
MF
6 山本真希 -
終了間際に攻撃を加速させるべく投入されたが、ボールに絡む回数も少ないまま試合も終わった。
監督
風間八宏 5.5
4-2-3-1でスタートするも機能せず「三回システムを変えた」(中村)。当初の思惑は外れたが、最終的に3-4-3で押し込む形を作り、81分に杉本の同点弾を導き出した。
取材・文:大木 勇(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。