【甲府｜採点・寸評】
GK
1　荻晃太　5.5
４失点は喫したものの、どれもノーチャンスで責めることはできない。それよりも果敢な飛び出しで、幾度もピンチを救った点を評価したい。ハイボールの処理でもミスはなかった。
 
DF
4　山本英臣　５
最終ラインの中央で味方を鼓舞し続けたが、石津、小川らスピードのある選手に付いて行けないシーンが見受けられた。73にはP・ジュニオールにボールをカットされ、４失点目の原因に。
 
13　野田紘史　4.5
開始早々に高橋峻に左サイドを突破され、得点を許す。45分にはクリアを味方に当ててしまい、石津にゴールをプレゼント。数度、オーバーラップするなど攻撃への意識はあった。
 
16　松橋　優　4.5
対面した相馬との争いに敗れ、まったく仕事をさせてもらえず。まずは守備からという意識があったようだが、曖昧な対応が目立ち、神戸の攻撃陣に勢いを与えてしまった。
 
17　津田琢磨　５
小川のドリブルに対して後手を踏み続け、相手の１トップ、石津のマークの受け渡しも上手くいかなかった。身体を張って必死にシュートブロックする姿は見られたが……。
 
27　阿部翔平　５
強烈なミドルを狙い、良い試合の入り方をしたかに見えたが、直後に高橋峻に裏を取られ、出端を挫かれた。そこからは前への意識が薄れ、自らの特長である攻撃参加は影を潜めた。
 
MF
６　マルキーニョス・パラナ 4.5
70分にゴール前でP・ジュニオールにボールをかっさらわれ、大ピンチを招く。それ以外にも、中盤でのパス回しに良い形で参加できずに74分に無念の途中交代となった。
 
7　石原克哉 ５
前半はシャドーの一角、後半頭からはボランチでプレー。不甲斐ないパフォーマンスを続ける味方を叱咤激励する姿は光った。しかし、孤軍奮闘するも神戸優勢の流れのなかに埋没した。
 
9　阿部拓馬　4.5
31分には相手ゴール近くで鋭いターンから前を向くも、仕掛けずにパスを選択するなど消極的なプレーが目立った。後半に狙ったミドルは大きく枠を外れ、恐さを感じさせられずに終わる。
 
23　稲垣　祥　4.5
中盤で相手の司令塔・森岡に対峙するシーンが多かったものの、ワンツーなどで簡単にマークを外された。攻撃面でも前線にパスを供給できずに、前半のみで交代を命じられた。
 
FW
19　盛田剛平　5.5
味方の援護を期待できないなかで、最前線で奮闘した。ただ、増川、チョン・ウヨンとの激しい攻防のなかで、体力を消耗。シュート０本のまま、アドリアーノと交代した。
 
交代出場
FW
15　伊東純也　５
２点ビハインドの状況で後半頭から登場。裏への飛び出しを数回見せた一方で、チームが自陣深くに下げられ、期待されたゴールに直結する仕事は成し遂げられなかった。
 
FW
10　アドリアーノ　5.5
83分にペナルティエリア内でチョン・ウヨンからボールを奪取してネットを揺らす。その後は、特に左サイドから突破を試み、終了間際に強烈な一発で山本を襲った。
 
MF
30　保坂一成　５
相手に好き放題にやられていた中盤の強化を指示され、ピッチへ。局面での激しさは評価できるポイントだったが、神戸のスピーディな攻撃を防ぎ切れずに試合終了を迎えた。
 
監督
樋口靖洋　４
「しっかり守備ブロックを作り、相手の個の力を防ぎたかった」という狙いは開始４分で崩壊。その後、なんとか攻撃に打って出ようと試みるも、結局有効な手は打てなかった。
 
取材・文：本田健介（サッカーダイジェスト編集部）

※MAN OF THE MATCH＝取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。