ラスト6試合の相手との前半戦成績は3勝2分け1敗。
そんな状況で迎える首位バイエルンとのアウェー戦で、苦戦を強いられることは必至だった。できるだけ失点せずに我慢の展開に持ち込みたいフランクフルトだったが、15分にはレバンドフスキに豪快なボレーをたたき込まれ先制を許すことに。その後フランクフルトはなかなか反撃の糸口を見出すことができず、結局後半に2失点を喫することになった。
一方でこの試合を迎えたバイエルンの状態も万全とは言えなかった。ロッベンとリベリの両翼、シュバインシュタイガーやアラバなど主力に怪我人が相次ぎ、ベンチメンバーはGKを含めて4人。ミッドウィークにはDFBカップ準々決勝でPK戦までもつれこんでおり、週明けにはチャンピオンズ・リーグ準々決勝も控えるなど連戦の疲れも考慮しなければならない状況だった。
ただ、それでもバイエルンはバイエルンだった。「個々の能力で言えば、リベリとかロッベンがいる時よりは落ちると思う。それでもクオリティはやっぱり高い」と長谷部も個人とチーム両面での力の差は認めざるを得なかった。
最終ラインから全体を押し上げてビルドアップしてくるバイエルンに対してフランクフルトは立ち上がりから受けに回らざるを得ず、中央でフリーの選手にパスを通されては長谷部がそのカバーリングに追われるというシーンが目立った。2失点目も、ボールホルダーに寄せた両CBに代わって長谷部がレバンドフスキをケアしていたが、懸命のシュートブロックもむなしくこぼれ球を押し込まれてしまった。
その状況は、選手交代で長谷部がCBに回っても変わらず。キープ力のあるバイエルンの選手に対して長谷部は無理に食い付くことはせず、後ろからスペースに飛び込んで来る選手のカバーをしていた。しかしすべてを防ぐことはできず、相手右SBのヴァイザーの飛び出しに身体を投げ出すも止めきれずに、結局ミュラーに3点目を許してしまった。
個々が高いクオリティを誇るバイエルンに対してクレバーな守備を見せた長谷部だったが、ひとりでやれることには限界がある。試合後、長谷部が振り返る。
「そこはチームで対応するしかないんじゃないですかね。1対1の部分で上手く潰せればいいですけど、やはり相手のレベルがこれだけ高ければチームとして連動して止めなきゃいけない」と試合後に長谷部は振り返った。
チームとしての連動した守備。ここに、失点が多く勝ち切れないフランクフルト浮上の鍵があるはずだ。そして、長谷部にはその音頭を取れるリーダーシップがあるはずだ。
リーグ戦は残り6試合と終盤戦に入るが、フランクフルトは4月17日にボルシアMG戦、同25日にドルトムントと難敵が続く。
「ヨーロッパリーグというよりは目の前の1試合1試合で結果を出していくしかない。そういう意味で言えば、最後の6試合は難しい相手が続くので、目の前の1試合1試合をやっていくしかないですね」
そう長谷部は語った。ただ、難しい相手が続くとはいえ、ボルシアMG、ドルトムントには前半戦で勝利を挙げており、ラスト6試合の相手との前半戦成績を見ても3勝2分け1敗。特に苦手意識を持つことなく終盤戦に臨めるはずだ。
取材・文:山口裕平
一方でこの試合を迎えたバイエルンの状態も万全とは言えなかった。ロッベンとリベリの両翼、シュバインシュタイガーやアラバなど主力に怪我人が相次ぎ、ベンチメンバーはGKを含めて4人。ミッドウィークにはDFBカップ準々決勝でPK戦までもつれこんでおり、週明けにはチャンピオンズ・リーグ準々決勝も控えるなど連戦の疲れも考慮しなければならない状況だった。
ただ、それでもバイエルンはバイエルンだった。「個々の能力で言えば、リベリとかロッベンがいる時よりは落ちると思う。それでもクオリティはやっぱり高い」と長谷部も個人とチーム両面での力の差は認めざるを得なかった。
最終ラインから全体を押し上げてビルドアップしてくるバイエルンに対してフランクフルトは立ち上がりから受けに回らざるを得ず、中央でフリーの選手にパスを通されては長谷部がそのカバーリングに追われるというシーンが目立った。2失点目も、ボールホルダーに寄せた両CBに代わって長谷部がレバンドフスキをケアしていたが、懸命のシュートブロックもむなしくこぼれ球を押し込まれてしまった。
その状況は、選手交代で長谷部がCBに回っても変わらず。キープ力のあるバイエルンの選手に対して長谷部は無理に食い付くことはせず、後ろからスペースに飛び込んで来る選手のカバーをしていた。しかしすべてを防ぐことはできず、相手右SBのヴァイザーの飛び出しに身体を投げ出すも止めきれずに、結局ミュラーに3点目を許してしまった。
個々が高いクオリティを誇るバイエルンに対してクレバーな守備を見せた長谷部だったが、ひとりでやれることには限界がある。試合後、長谷部が振り返る。
「そこはチームで対応するしかないんじゃないですかね。1対1の部分で上手く潰せればいいですけど、やはり相手のレベルがこれだけ高ければチームとして連動して止めなきゃいけない」と試合後に長谷部は振り返った。
チームとしての連動した守備。ここに、失点が多く勝ち切れないフランクフルト浮上の鍵があるはずだ。そして、長谷部にはその音頭を取れるリーダーシップがあるはずだ。
リーグ戦は残り6試合と終盤戦に入るが、フランクフルトは4月17日にボルシアMG戦、同25日にドルトムントと難敵が続く。
「ヨーロッパリーグというよりは目の前の1試合1試合で結果を出していくしかない。そういう意味で言えば、最後の6試合は難しい相手が続くので、目の前の1試合1試合をやっていくしかないですね」
そう長谷部は語った。ただ、難しい相手が続くとはいえ、ボルシアMG、ドルトムントには前半戦で勝利を挙げており、ラスト6試合の相手との前半戦成績を見ても3勝2分け1敗。特に苦手意識を持つことなく終盤戦に臨めるはずだ。
取材・文:山口裕平