特大のインパクトはなくともポテンシャルの一端は垣間見せた。

所属クラブとの兼ね合いで来年1月の最終予選でも“ぶっつけ本番”となる可能性は高いが、そのハンデを吹き飛ばすほどの“怖さ”を欧州でのプレーで身につけてほしいものだ。 写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)
ただ極論すれば、久保が輝きを放ったのはこのプレーだけではなかっただろうか。55分の、遠藤の縦パスから久保→鈴木→久保とテンポ良くつないで中央から崩しにかかる場面は可能性を感じさせたが、そうしたコンビネーションは断続的で、チームのストロングポイントとはまだまだ言えない。
もっとも、久保のトップ下の適性に手倉森誠監督は手応えを口にする。
「裕也もトップ下だと、良いところで収めてくれるから」
指揮官は、久保の柔軟な技術を高く評価する。鈴木も「降りてきて、足もとで受けるのが上手い。そこは自分と違うところ」と認めている。そうした“上手さ”を“怖さ”に変えられるようになれれば、手倉森ジャパンにおける序列はさらに高まっていくはずだ。
東南アジア特有の気候のなかでプレーできたことについて、「自分のためになったかなと思います」と語った久保。来年1月のアジア最終予選に向けては「決定力を上げたり、自分で崩せるようになったり、周りを使いながら崩せるようになりたい」と抱負を口にする。
3戦全勝で1次予選を突破したことに関しては「良かった」としながらも、マレーシア戦でチームを最終予選へと導く貴重な決勝弾を決めても「物足りない」と語る久保の視線は先に向いている。
ワンチャンスを確実にモノにする勝負強さを示すことができた。出場試合数が限定されていた今予選では特大のインパクトは残せなかったかもしれないが(編集部・注/所属クラブとの取り決めで、3試合中、2試合だけに出場)、万全のコンディションではなかったにせよ、秘めたるポテンシャルの一端を垣間見せたのは事実だ。
リオ行きの切符を掴み取るためには、この男のさらなる覚醒が待ち望まれる。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
【PHOTOギャラリー】リオ五輪アジア1次予選 第3戦|日本 1-0 マレーシア
もっとも、久保のトップ下の適性に手倉森誠監督は手応えを口にする。
「裕也もトップ下だと、良いところで収めてくれるから」
指揮官は、久保の柔軟な技術を高く評価する。鈴木も「降りてきて、足もとで受けるのが上手い。そこは自分と違うところ」と認めている。そうした“上手さ”を“怖さ”に変えられるようになれれば、手倉森ジャパンにおける序列はさらに高まっていくはずだ。
東南アジア特有の気候のなかでプレーできたことについて、「自分のためになったかなと思います」と語った久保。来年1月のアジア最終予選に向けては「決定力を上げたり、自分で崩せるようになったり、周りを使いながら崩せるようになりたい」と抱負を口にする。
3戦全勝で1次予選を突破したことに関しては「良かった」としながらも、マレーシア戦でチームを最終予選へと導く貴重な決勝弾を決めても「物足りない」と語る久保の視線は先に向いている。
ワンチャンスを確実にモノにする勝負強さを示すことができた。出場試合数が限定されていた今予選では特大のインパクトは残せなかったかもしれないが(編集部・注/所属クラブとの取り決めで、3試合中、2試合だけに出場)、万全のコンディションではなかったにせよ、秘めたるポテンシャルの一端を垣間見せたのは事実だ。
リオ行きの切符を掴み取るためには、この男のさらなる覚醒が待ち望まれる。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
【PHOTOギャラリー】リオ五輪アジア1次予選 第3戦|日本 1-0 マレーシア