大宮から復帰した増田が蔚山躍進のキーパーソンに。
昨季まで城南FCに所属し、今季から蔚山現代でプレーするキム・ソンファンは、ユン・ジョンファン式の変化を次のように語っている。
「昨季までの蔚山はロングキックで最前線につなげるスタイルだったが、今の蔚山はロングキックだけでなく、パスを通じて中盤やサイドなどもすべて活用する。監督は全選手に守備意識も強調する。アタッカーも守備を念頭に置いてどう動くべきか、常に考えなければならない」
そんなユン・ジョンファン式鉄槌サッカーのキーパーソンになっているひとりが、今季レンタル先の大宮から再び蔚山現代に復帰した増田誓志だ。開幕から3戦連続スタメン。浦項戦ではゴールも決めている。
「蔚山の鉄槌サッカーがミッドフィールドの安定的な調整によってさらに新しくなった。パス能力に優れた日本出身の増田の存在が大きい」(ネットメディア『JOY NEWS』)
とメディアの評価も上々だ。
ちなみに韓国のスポーツ新聞記者の話によると、増田の蔚山復帰を強く望んだのはユン・ジョンファン監督だったとか。ただ、公の場でユン・ジョンファン監督と増田が日本語で会話しているところは見たことがないという。
また、Kリーグでは試合当日のキックオフ前に記者たちが監督の狙いなどを聞ける“ぶら下がり取材”を慣例的に義務付けているが、ユン・ジョンファン監督はそれも苦手にしているとか。韓国のスポーツ新聞記者が言っていた。
「日本語が喋れても通訳を介して増田とコミュニケーションするのは、他の韓国人選手たちの目があるからでしょう。試合前のぶら下がり取材はJリーグでも経験がなかったようで、まだ慣れず当惑している感じ。試合後の会見でも、言葉を慎重に選んでいる印象。韓国人なのに、どこか日本っぽい雰囲気がありますね。Jリーグ・スタイルなのかな?」
選手やメディアと一線を引いて接し、慎重に言葉を選ぶのが日本式やJリーグ・スタイルとは言い切れないだろうが、ユン・ジョンファン監督がKリーグに新しい風を吹かしていることは間違いない。
今後、勝点をさらに増やしていけば、その風は旋風となっていくはずだ。今季の蔚山現代からは目が離せそうにない。
文:慎 武宏(スポーツライター)
「昨季までの蔚山はロングキックで最前線につなげるスタイルだったが、今の蔚山はロングキックだけでなく、パスを通じて中盤やサイドなどもすべて活用する。監督は全選手に守備意識も強調する。アタッカーも守備を念頭に置いてどう動くべきか、常に考えなければならない」
そんなユン・ジョンファン式鉄槌サッカーのキーパーソンになっているひとりが、今季レンタル先の大宮から再び蔚山現代に復帰した増田誓志だ。開幕から3戦連続スタメン。浦項戦ではゴールも決めている。
「蔚山の鉄槌サッカーがミッドフィールドの安定的な調整によってさらに新しくなった。パス能力に優れた日本出身の増田の存在が大きい」(ネットメディア『JOY NEWS』)
とメディアの評価も上々だ。
ちなみに韓国のスポーツ新聞記者の話によると、増田の蔚山復帰を強く望んだのはユン・ジョンファン監督だったとか。ただ、公の場でユン・ジョンファン監督と増田が日本語で会話しているところは見たことがないという。
また、Kリーグでは試合当日のキックオフ前に記者たちが監督の狙いなどを聞ける“ぶら下がり取材”を慣例的に義務付けているが、ユン・ジョンファン監督はそれも苦手にしているとか。韓国のスポーツ新聞記者が言っていた。
「日本語が喋れても通訳を介して増田とコミュニケーションするのは、他の韓国人選手たちの目があるからでしょう。試合前のぶら下がり取材はJリーグでも経験がなかったようで、まだ慣れず当惑している感じ。試合後の会見でも、言葉を慎重に選んでいる印象。韓国人なのに、どこか日本っぽい雰囲気がありますね。Jリーグ・スタイルなのかな?」
選手やメディアと一線を引いて接し、慎重に言葉を選ぶのが日本式やJリーグ・スタイルとは言い切れないだろうが、ユン・ジョンファン監督がKリーグに新しい風を吹かしていることは間違いない。
今後、勝点をさらに増やしていけば、その風は旋風となっていくはずだ。今季の蔚山現代からは目が離せそうにない。
文:慎 武宏(スポーツライター)