新生鈴木ジュビロの初陣検証――痛恨の逆転負けも攻守にポジティブな変化

カテゴリ:Jリーグ

高橋のぶこ

2020年10月06日

選手たちは無論、結果に危機感を募らせる

磐田は前半、効果的なプレッシングで京都に付け入る隙を与えず優位に試合を運んだ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 後半は、積極的に足を動かしてきたことで疲れも見え、選手の立ち位置を修正しプレスの強度を上げた京都にペースを握られた。しかし70分過ぎからは、長いポゼッションから最後は裏への飛び出しや縦パスでスイッチを入れてシュートまでいく場面も作った。

 今野はその時間を、「相手のプレスにはまらないようにビルドアップした。後半も3人目の動きもあったと思うし、シュートチャンスまでは行けていたので、攻撃はそこまで悪くなかったと思う」と振り返り、「今日は最後に決め切れるか、だったと思う」と続けた。

 ゴール以外の磐田の決定機は少なくとも3度。失点はP・ウタカの個人技に屈したもので、純粋に『決定力』が勝敗を分けた試合と言えるかもしれない。

 ポジティブな変化はあったが、選手たちは無論、結果に危機感を募らせている。

「アディショナルタイムに決められてしまうというのは、今の自分たちの悪いところ。手応えがあったところを伸ばして、切り替えてやっていくしかない」と小川航。

「1本のシュートでゲームは決まる。しっかりした守備を90分間ずっと続けないといけない。失点は相手を最終的にフリーにしてしまったので、そこを無くさないといけない」と今野。

 そして、指揮官は「やろうとすることを選手たちは本当に意識して、前半は良い形、リズムでサッカーがやれた。しかし個の対応のところで、相手にスペースを与えて個を生かしてしまった。疲れた時にはボールに対してもう少し規制がかけられるように、また選手と話をしながら改善したい」と振り返った。

16年ぶりに磐田の指揮を執る鈴木新監督。昇格圏から遠ざかったチームを立て直せるか。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 5日、遠藤保仁のガンバ大阪からのレンタル移籍が正式に発表された。遠藤は6日火曜日の練習から合流する見込みだ。

 試合日程はここから1週間空く。日本が誇る中盤の名手を得て、新生鈴木ジュビロがどんな変化を起こすのか、大いに注目される。

取材・文●高橋のぶこ
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