大荒れの柏対鹿島。プロスポーツとしてのエンターテイメントになっていたのか?

カテゴリ:Jリーグ

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2020年08月30日

「見ている側の方々にとっても気持ち良いサッカーを見せるようにしなければいけない」

歓喜に沸く鹿島の選手たち。見事な逆転劇を演じた終盤は、魅力あるゲームだった。写真:徳原隆元

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 オンライン取材に登壇した選手に率直なクエスチョンを投げかけた。「特に前半、ファウルで試合が止まる回数が多かったですが、激しい球際のなかで起こり得るものだったのか、選手としてピッチ上でどう感じましたか?」と。困らせてしまい申し訳ない質問に答えてくれたのは古賀太陽である。

「えーと、そうですね……。もちろん、ボールホルダーに対して強くいくことだったり、潰さないといけないところで潰し切らないといけないシーンもあるとは思いますけど、今日は止まる時間がすごく長かったなというのは、やっていてもすごく感じた部分はありました。レフェリーを囲んでしまうシーンもすごく多かったと思います。

 やっぱり、そういうシーンはプレーしている側でも、あんまり多くあってほしくないと思う。過剰に熱くなり過ぎていたんじゃないかなと、個人的には思いますね。僕もそういうのを抑えられるように、なるべくチームに発信していかなければなと思いますし、もう少し見ている側の方々にとっても気持ち良いサッカーを見せるようにしなければいけないと思います」
 原因を誰かひとりに集中させるのは違うのかもしれない。徐々にストレスが広がってエスカレートし、前半の試合は半ば壊れてしまった。もちろん古賀のように冷静な選手もいたが、本人が反省したように、ファウルの応酬や時間のかかる抗議を抑えられる人は審判も含めて誰もいなかった。

 もっとも、少しの荒さは残りつつも、前半に比べれば落ち着いた後半は計5ゴールが生まれた白熱の展開だった。連戦続きで疲れもあるのは分かるが、正常であれば、プレーで十分に魅了できる選手たちなのだから、お金を払って観ているファン・サポーターたちを90分通して楽しませてほしい。もちろん、審判も選手と同様に疲れがあるのかもしれないが、次はフェアでエキサイティングなゲームになるよう、しっかり試合をコントロールしてもらいたいと願っている。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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