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なぜ内田篤人はシャルケで愛されたのか? 地元紙番記者が回想「ウッシー、ラウール、フンテラールは特別な存在」【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

オリバー・ミュラー

2020年08月28日

俊英ドラクスラーは「僕が知るなかで最も…」

内田はシャルケで“同期”のラウール(中央)とは共にドイツ語を学んだこともあった。 (C) Getty Images

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 2010年夏、フェリックス・マガト監督に率いられ、チャンピオンズ・リーグ(CL)出場権を獲得していた当時のシャルケは、驚くべきことに17人もの選手を獲得した。

 だが、シャルカーに今も記憶されているのは、オランダ人ストライカーのクラース=ヤン・フンテラールとスペイン人の世界的スターだったラウール・ゴンサレス、そして内田だけである。それほど特別な存在だった。

 加入してすぐに先発入りした内田の右サイドでの攻め上がりと高精度のクロス、そして彼がボールを持つたびに巻き起こった「ウッシーーーー」という掛け声は忘れがたいものがある。

 ちなみに「ウッシー」とは、ルール地方で「ウーズラ」という女性名の短縮形である。移籍当初、ファンたちが「ウチダ」という名前が覚えられずに困ったため、自然とそう呼ばれるようになった。
 

 その「ウッシー」は在籍7年間で152試合に出場し、2ゴール・18アシストという結果を残した。だが、彼が人気を集めたのは、パフォーマンスだけが理由ではない。ピッチ内外での立ち居振る舞いと愛嬌のある意味ありげな笑顔は、とりわけチームメイトに好まれた。

 ユリアン・ドラクスラーやセアド・コラシナツ、ベネディクト・ヘーベデスらは、言葉の壁があるにもかかわらず、丁寧にコミュニケーションを取る内田を愛していた。当時、期待の俊英だったドラクスラーに至っては、「彼はいつでも、ファンたちをリスペクトしている。僕が知る、最も礼儀正しい人間の一人だよ」と言っていたほどだ。

 もしも、内田がシャルケでの最後の2年間で怪我に苦しまなければ、今でもこのクラブでプレーしていたかもしれないと思わずにはいられない。

 それほどシャルケに愛されたウッシーは、3年前の言葉通り、スパイクを脱いでもシャルケを愛し続けるだろう。このクラブには、昔からこんな格言がある。

「一度シャルカーになったら、ずっとシャルカーだ」

文●オリバー・ミュラー(Oliver Muller/ヴェルト紙シャルケ番)
翻訳●円賀貴子
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