【名古屋】一時は出場すら危ぶまれたトリオが放つ強烈な存在感!ゴールラッシュに見たチームの進化

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2020年08月09日

金崎はシュート1本も、6得点中4得点になんらかの形で関与

空中戦にことどとく競り勝った金崎。写真:徳原隆元

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 一時は出場すら危ぶまれたと見られていた金崎、前田、シャビエルのトリオは強烈な存在感を放った。「危ぶまれていた」こと自体がフィッカデンティ監督の仕掛けた情報戦だったようにも思えるが、それにしても目覚ましい活躍だったことは間違いない。29分間でハットトリックを達成し、後半開始5分で4点目を挙げた前田はさらなる得点の匂いも漂う日だったが、柏戦で痛めた足首の状態を思えば53分でお役御免となったのもうなずける。

 指揮官からすればなるべく早く休ませたい選手の一人が50分経過時点で4点取ってくれたのだから最高だ。シャビエルは右サイドやや低めの位置でのゲームメイクでチームに落ち着きとスピードの両方を与えていたが、思えば好調時の彼はこの位置から数々のファンタジックなプレーを披露してきた実績がある。38分の言うなれば“裏街道ターン”はまさに真骨頂。「コンマ何秒かの判断であれが自然にできた」と語る背番号10には、充実の色がありありと浮かんでいた。
 
 そして金崎である。コンディションはいよいよ上がってきたようで、前述したように浦和のセンターバックにポストプレーでも空中戦でも負けることがほぼなかった。サイドに裏に抜け出す動き出しも効果的で、1対1で優位性を取れていたからかこの日は視野も抜群に広く、6得点中4得点に何らかの形で関わっている貢献度の高さを見せつけた。前節は孤軍奮闘の5本のシュートを放ったが、今節はわずかに1本。積極性を失ったというよりは、周囲の積極的な動き出しに素直に合わせた結果が吉と出た印象だ。殊勲の前田は猛攻の要因をこう語る。

「夢生くんがあれだけ背負ってくれたので、僕やマテウス、シャビエルはどんどんそこを超えていこうと狙っていた。あれだけ内側に相手を寄せてくれれば、サイドのスペースを突いた速い攻撃は狙えたし、うまくハマった」

 阿部浩之の不在が響いたような1週間前の敗戦に答えを出すような中盤のゴールラッシュはカウンターに限らない名古屋の“速い攻撃”の精度が上がってきたことを意味する。FW起用で得点への感覚に磨きをかけた前田が、突破力のあるマテウスと両サイドで対になって動けているのもバランスの良さとして追い風を吹かせる。終盤を5バックでコントロールする戦い方も板についてきたところがあり、守りきるメンタリティもまた根付きつつある。後半の2失点は玉に瑕だが、その“玉”は強く輝くようにもなってきた。

 次週はルヴァンカップで川崎フロンターレと、リーグ戦ではアウェーでFC東京と戦うスケジュールだが、力試しとしてはこの上ない相手に対し、進化した名古屋の次なる一手はどこにあるのか。俄然、楽しみが膨らんできたというものだ。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)

【動画】前田の4発にG・シャビエルの芸術弾も、6発快勝の浦和戦ハイライト
 

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