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【CLポイント解説】レバークーゼン 1-0 アトレティコ・マドリー|シメオネ監督の“選択ミス”でお株を奪われたスペイン王者

カテゴリ:ワールド

遠藤孝輔

2015年02月26日

守備と中盤の要を失ったA・マドリーは第2レグをいかに戦うか。

打つ手が裏目に出たシメオネ監督。写真はブルゴス助監督と敵将シュミットの口論を制止(加勢?)した場面。 (C) Getty Images

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シメオネ監督は第1レグを「満足」と振り返ったが、次戦でゴディン(後列右端)とチアゴ(前列右端)の両雄を失うのは非常に痛い……。 (C) Getty Images

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3)シメオネの戦術的な選択ミス
 
 本来の4-4-2ではなく、守備時は4-5-1となる4-3-3システムで臨んだA・マドリーにとっては、収穫の少ない試合だった。
 
 2トップに切り替えたハーフタイム直前まで、前線でのプレスがまるで機能せず――むしろ放棄していたようにも映った――、敵の組織的な囲い込みに苦しんだ攻撃では、セットプレーを除けばこれといったチャンスを作れなかった。
 
 A・マドリー唯一の決定機に至ったのも、やはりセットプレーから。前半のアディショナルタイム、チアゴがゴール前わずか数メートルから放ったボレーが、相手GKレノのスーパーセーブで防がれなければ、あるいは違う試合展開になっていたかもしれない。
 
 とはいえ、敵陣でのハイプレス&縦に速い攻撃という持ち味を発揮できず、むしろレバークーゼンにお株を奪われたのは事実。結果的に、前線でのプレッシャー不足をもたらすことになった1トップで試合に臨んだシメオネ監督の戦術的な選択ミスは否めず、敵地で小さくない痛手を負った。
 
4)手負いのスペイン王者
 
 A・マドリーの逆転突破に向け、明るい展望が描けないのは、第2レグで2人の主軸を欠くからだ。最終ラインの柱ゴディンと中盤の要チアゴを出場停止で起用できない状況で、躍動感溢れるレバークーゼン攻撃陣をシャットアウトできるのか……。
 
 両雄を失ったのは、アウェーゴールを奪えなかったのと同じぐらいに痛恨だろう。
 
 シメオネ監督がいかなる戦術で臨むか見どころだ。第1レグでは“引いて守ってカウンター”というアウェーチームの定石と言える戦法を貫くも、指揮官自身が「もっと悪い結果になってもおかしくなかった」と振り返る劣勢を強いられた。
 
 しかし、第2レグで前がかりに出るようなら、レバークーゼンが得意とする高速カウンターの餌食になる可能性が高まるだろう。
 
 第1レグで判断する限り、戦術的な噛み合わせの悪さを感じさせる相手に、ゴディンとチアゴを失った手負いのスペイン王者は底力を見せられるか。それとも、モダンな戦術家として鳴らすシュミット監督率いるレバークーゼンが下馬評を覆すか――。
 
 第2レグも白熱した好ゲームが期待できそうだ。
 
文:遠藤孝輔

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