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あのブラジル人J戦士はいま【第4回】エメルソン――年齢詐称から始まったキャリア。札付きの悪童が“貧民街の天使”へ

カテゴリ:Jリーグ

沢田啓明

2020年08月03日

ついに身分証明書偽造が発覚して逮捕され…

03年のMVPに続き、04年には27ゴールを挙げて得点王を獲得。まさに圧巻のパフォーマンスだった。(C)SOCCER DIGEST

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 2006年、少年時代の身分証明書偽造が発覚してブラジル連邦警察に逮捕され、罰金と社会福祉活動を科せられた。

 その後、レンヌ(フランス)などを経て、2009年、フラメンゴへ移籍し、ブラジル・リーグで優勝。アル・アイン(UAE)、フルミネンセを経て2011年にコリンチャンスへ移り、2012年のコパ・リベルタドーレス優勝に大きく貢献。クラブ・ワールドカップでも、決勝でチェルシーを倒して世界王者となった。

 その後、ボタフォゴなどを経て2018年、コリンチャンスへ復帰したが、年末に40歳で引退。クラブの功労者としてテクニカル・コーディネーターに任命されたが、昨年末に辞任した。

 以後は、「かつての自分のような貧しい家庭の子供たちを助けたい」(本人)と、生まれ故郷のリオ郊外に貧しい青少年を援助するNGO「エメルソン・シェイキ基金」を設立。貧困家庭に食料を配給したり、子供たちに教育の機会を与える活動を行なっている。
 
「ブラジルでは新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大しているけれど、特に貧困層に犠牲者が多いんだ。彼らはたいてい狭い家に大人数で住んでいて、外へ出て働かなければ食べていけない。“ステイ・ホーム”なんて優雅なことを言ってられるのは、中流以上の話。庶民は、失業したり収入が激減したりして四苦八苦している。僕は、そんな社会の底辺で喘ぐ人たちにできる限りの支援をしてあげたい」

 札付きの悪童から、“貧民街の天使”へ⁉ 現役時代のプレー同様、エメルソンがやることは想定外だ。 
 
文●沢田啓明
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