あのブラジル人J戦士はいま【第3回】ジーニョ――「日本で悔いが残っているのが…」

カテゴリ:Jリーグ

沢田啓明

2020年07月27日

Jリーグのクラブからオファーがあったら?

94年W杯ではレギュラーとして世界一に寄与した。(C) Getty Images

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 2017年からは、スポーツ専門TVフォクス・スポーツの解説者に。歯に衣着せぬ論評や爆弾発言(例えば、自身がフラメンゴのGMを務めていた際、ロナウジーニョが試合をすっぽかすなどの重大な規律違反を犯したことを暴露)で注目を集めている。

「これまで、選手、監督、コーチ、GM、TV解説者と多彩な経歴を積み重ねてきた。選手としては、子供の頃から憧れていたフラメンゴで、しかも憧れのジーコと一緒にプレーできた。セレソンでは、最高の栄誉を手にした。フリューゲルスでは、1996年のJリーグであと一歩のところで優勝を逃したのは悔いが残るが、素晴らしいサポーターの前でプレーできたことは生涯忘れない」

 現役引退後の人生についても、自分なりに考えていたようだ。
 
「選手時代から、『引退後は、クラブ経営に携わったり、監督としてチームを率いたい』と考えていた。今の解説者の仕事には満足しているが、いずれまた監督やGMの仕事をしたい。Jリーグのクラブからオファーがあったら? 日本は大好きな国。もちろん、前向きに考えるよ」

 53歳となって、白髪が増えた。ほっそりしていた体型も、少し丸みを帯びてきた。しかし、フットボールへの情熱はいささかも衰えていない。

 色々な仕事をこなしながら、組織のために身を粉にして働くところは、選手時代と全く同じ。それが、この男の本質なのだろう。

 ブラジルの、日本の、そして世界のフットボールのさらなる発展のため、これまで培ってきた経験と知見を一層発揮してもらいたい。
 
文●沢田啓明
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