【岩本輝雄】見応え十分のドロー決着。ベガルタも横浜FCも、今後が本当に楽しみ

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2020年07月13日

戦術がしっかりと浸透している横浜FC

横浜FCの連動性はオートマチック。十分に訓練されていると思う。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 なによりも、今の横浜FCは戦術の基盤となるポゼッションが本当にスムーズ。誰かが動くことでできたスペースに、他の誰かがすかさず入り込んで、ボールを動かしていく。サイドにつけて囲まれても、無理に行かずに一回下げて逆サイドに展開するなど、相手のプレスを回避する判断も早い。パスを回しながら隙を見つければ縦パスを打ち込んで、そこからの落としに周りの選手がすぐに反応する。

 一連の連動性はオートマチックで、十分に訓練されていると思うし、選手たちのプレーにもほとんど迷いが感じられない。戦術の落とし込みがしっかりとなされているはずで、“J1仕様”に仕立て上げた下平監督の手腕だと思う。

 自慢のポゼッションで、横浜FCは後半の劣勢から盛り返すことができた。両ワイドで途中出場した松尾や中山の奮闘も大きかったと思う。左右に振りながら、逆サイドに運んで仕掛ける。もっとも、ベガルタからすれば、「外はやらせてもいい。中を固めていれば」というふうに考えていたかもしれない。それはひとつのセオリーである一方、横浜FCからすれば、サイドで優位に立てれば、そのまま前進してニアゾーンに侵入する、あるいはアーリークロスでこじ開けるとか、いくつかのアプローチをイメージしていたと思う。

 そうした駆け引きもサッカーの醍醐味だし、1-1のイーブンな状況だからこそ、ピッチ上の攻防はスリリングさが増す。リーグ再開後、僕もようやくスタジアムに足を運んで観戦。テレビで見るのとはやっぱり違うし、いろんな発見があったし、サッカーのある日常が戻りつつあることを嬉しく思っています。

【J1第4節PHOTO】横浜FC1-1仙台|一美が今季2得点目にA・ゲデスがJ初ゴールも互いに次の得点が奪えずドロー決着
【関連記事】
【J1採点&寸評】横浜FC1-1仙台|攻守両面で存在感を示したアンカーを最高評価に
【横浜FC】若き2トップ、一美和成と斉藤光毅。次は“アベック弾”に期待!
【横浜FC】「選手たちの表情を見て…」下平監督が語る“勝点1”の手応え
【仙台】「もっとゴールに絡みたい」J1初スタメン初ゴールのFW山田寛人が見せる貪欲さ
仙台18歳ルーキーGKが完封デビュー!大抜擢の指揮官も絶賛「初めてJのピッチに立ったと思えない」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ