「GKは失敗の積み重ねで成長すると伝えたい」
――理想のGK像に変化はありますか?ベルギーに行く前は、「シュートを確実に止められるGK」とおっしゃっていました。
そこは変わらないです。シュートを止めれば、試合に負けることはない。ベルギーに来て、何が良くなったのかは分からないですけど、少しずつ、自分としてはいい方向に成長できているかなと。
――それは受けるシュートが、日本とは違うからなんでしょうか?
テクニック面でいえば、Jリーグの選手の方がシュートはうまいんですよ。例えば、Jリーグならゴール前でシュートを打たずに、より確実に左右にいるフリーの味方にパスを送る場面でも、こっちでは打って来る。
ベルギーはステップアップリーグなので、個人のアピールに皆が必死なんです。だから、「ここは横のフォワードにパスをするだろう」と思った場面も、シュートを打ってくる。キーパーにとっては油断になり得る場面で容赦なく突っ込んでくることもある。不意打ちの対応は鍛えられますね。ただ、ラストパスやシュートの精度はJリーグの方が高いと思います。このラストの精度が、リーグがレベルアップすると変わっていくのかなと思います。
――その成長が、日本代表の正守護神の座を掴むことにもつながりますね。
そうですね。ヨーロッパで結果を出すことが、代表にも繋がっていくはずなので。まずは自分のことからやっていきたいです。プレミアリーグに行くという夢も、まだ諦めていません。自分のキャリアが、ゆくゆくは日本のキーパー全体の底上げに繋がってほしいです。
そこは変わらないです。シュートを止めれば、試合に負けることはない。ベルギーに来て、何が良くなったのかは分からないですけど、少しずつ、自分としてはいい方向に成長できているかなと。
――それは受けるシュートが、日本とは違うからなんでしょうか?
テクニック面でいえば、Jリーグの選手の方がシュートはうまいんですよ。例えば、Jリーグならゴール前でシュートを打たずに、より確実に左右にいるフリーの味方にパスを送る場面でも、こっちでは打って来る。
ベルギーはステップアップリーグなので、個人のアピールに皆が必死なんです。だから、「ここは横のフォワードにパスをするだろう」と思った場面も、シュートを打ってくる。キーパーにとっては油断になり得る場面で容赦なく突っ込んでくることもある。不意打ちの対応は鍛えられますね。ただ、ラストパスやシュートの精度はJリーグの方が高いと思います。このラストの精度が、リーグがレベルアップすると変わっていくのかなと思います。
――その成長が、日本代表の正守護神の座を掴むことにもつながりますね。
そうですね。ヨーロッパで結果を出すことが、代表にも繋がっていくはずなので。まずは自分のことからやっていきたいです。プレミアリーグに行くという夢も、まだ諦めていません。自分のキャリアが、ゆくゆくは日本のキーパー全体の底上げに繋がってほしいです。
――今後、日本の子供たちに向けた新しい取り組みを考えているそうですね。
日本の子供たちにとって、キーパーの位置づけは、まだまだ低いと思う。少なくとも「一番やりたいポジション」ではない。それは、失点したときに責められたり、怖がったりしたときに、きちんと指導できる大人が少ないからなんじゃないかなと。
強豪校や名門チームにはきちんとした指導者がいるんだろうけど、小さなクラブチームレベルでは難しいこともあるはず。そういうところも救っていくことが、日本のキーパーのレベルを底上げに繋がると考えてます。僕自身、エリートだったわけでも、第一線にいたわけでもない。それでも日本代表になれるんだってことを、育成年代のキーパーたちに伝えたい。
――具体的にはどのような取り組みですか?
キーパー専用のたまり場を立ち上げたいなと思って、準備しています。キーパーをやっている子供たちが、同じポジション同士で話し合える場所。僕も質問に答えるし、参加者同士でも議論できるような仕組みにしたくて、オンラインサロンの予定です。
――交流すれば、子供たちからダメ出しが来る可能性も?
ウェルカムです。キーパーって失敗の積み重ねなんです。失敗に対して試行錯誤を繰り返して、自分に合うスタイルを模索していく。スタイルは人それぞれなので、失敗を失敗で終わらせないことが大切。失点を怖がらなくていいんだということを知って、理解を深める手助けができたらいいと思います。
――最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。
新型コロナウイルスの影響で、今は我慢の時期が続きます。ですが、これを乗り越えられるように頑張りましょう。僕もベルギーで頑張ります。
取材・文●熊介子(サッカーダイジェストWeb編集部)