「彼が求めていたのは…」マドリーはなぜ有望株ハキミを手放したのか?【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2020年07月05日

「あれでもう出て行くしかないと確信に変わったよ」

7月2日にインテル移籍が決定。右ウイングバックとして重用されそうだ。(C) Getty Images

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 振り返れば、2年前にドルトムントにレンタル移籍した時も、ライバルの存在がハキミの決断を後押しした。当時から不動のレギュラーだったカルバハルに加え、同年夏3000万ユーロ(約37億5000万円)の移籍金でアルバロ・オドリオソラ(今年1月にバイエルン・ミュンヘンに半年間の期限付き移籍)がレアル・ソシエダから加入。「ちょうど可能性を探っていたところだった。あれでもう出て行くしかないと確信に変わったよ」と本人もその事実を認めている。

 マドリーとしても、カルバハルがバリバリ働ける中、伸び盛りのハキミを無理に引き留める理由はなかった。武者修行先で成長したタイミングで復帰させるという当初の青写真とは異なる展開にはなったが、その分、高額の移籍金が懐に入り、さらには来シーズン、バイエルン・ミュンヘンからオドリオソラがレンタルバックし、飽和状態になる恐れがあった右サイドバックの人員整理を図ることができた。

 インテルと交わした契約には、将来環境を変えることになった場合、優先的に再獲得できる条項が盛り込まれている。インテル、マドリー、ハキミと3者ともにウィンウィンのオペレーションだったと言えそうだ。

文●ダビド・アルバレス(エル・パイス紙マドリー番)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
 
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