Jリーグ再開初戦のスタジアムの様子は?“リモート応援”は響くも雰囲気は激変

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2020年06月28日

抑揚がないのは…

メディアも消毒などを徹底してからスタジアムの中へ。(C)SOCCER DIGEST

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 この日、ホームの千葉は“Remote Cheerer”というリモート応援システムを試験的に導入。これはテレビなどでの試合観戦者が同サイトへアクセスし、「応援ボタン」を押せば、押したタイミングでスタジアムのスピーカーから特定の音声が流れるというもので、会場内には常に千葉の応援歌が流れ、サポーターたちがプッシュした「歓声」「拍手」なども聞こえてきた。

 千葉でキャプテンマークを巻いた田口泰士は「もちろん聞こえていましたし、モチベーションも上がりました」と笑顔を見せる。

 結果的にはホーム側で94万280回、アウェー側では2万7966回のプッシュがあったということで、無観客試合を盛り上げる仕組みになったと言えるだろう。関係者も「全体を通して問題はなかった」と話す。
 
 一方で、音は常に響いていただけに、そこまでの寂しさはなかったが、やはり展開による抑揚がなかったのは、サッカーの醍醐味がひとつ減ったようにも感じられた。

 1点のビハインドを追う千葉が、試合終盤に猛攻を仕掛けたが、どこか迫力がなかったのも、いつもは聞こえるはずのサポーターの後押しがなかったことが影響していたようにも映る。今後の試合でもサポ―ターの声の重要性を痛感することになるのだろう。

 またこの試合では前後半に一度ずつ給水タイムが取られ、ほかにも負傷者が出て試合が止まる度に、選手たちがベンチ前に集まり感染予防のための“マイボトル”で水分を取った。ただ、これから酷暑を迎えるなかで、これまでのようにピッチのいたる場所で水を取れなくなった影響は大きそうで、給水タイムの回数を増やすなど、選手たちのダメージを軽減させる策も必要になるだろう。

 加えて過密日程のなか、選手の疲労軽減を考慮した今季のイレギュラールール「5人交代制」が取り入れられたなか、千葉のユン・ジョンファン監督は4人、高木琢也監督は3人と、枠を残して試合を終えている。こちらも手探りな状況が続きそうだ。

 ちなみに試合後の取材はZoomで実施。両チームの監督と、選手2人ずつが登場したが、回線が切れる場面もあり、こちらも改善が必要と言えるのだろう。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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