――コロナ禍で苦しんでいるスポンサーさんも多いのでは？

「そうですね。これはうちだけじゃないと思いますが……。そんな状況ですので、スポンサーや地域の方々にジュビロを利用してもらおうと思いました。それで『ジュビロをつかおう！』を合言葉に、うちのホームページで地域の飲食店やスポンサーを紹介しているんです。皆さんに普段からお世話になってるので、こういう時だからこそ、ジュビロが少しでもお役に立ちたいと。うちのサイトは、この地域の中ではトップクラスのアクセスがあるので」

――クラブとしての“ウィズコロナ”への取り組みは？

「特効薬やワクチンができない限りは、インフルエンザのようにはいかないので、大事なのは、選手はもちろんスタッフからも絶対に感染者を出ないようにするという意識で生活をしていかないといけないということです。もちろん、経済活動を止めてはいけないので、スタジアムの運営もまず安全安心をきちんと担保しながら、いかに皆さんに満足していただけるようにするかが今後の取り組みになってくると思っています。

　もう一つはコロナ禍で、気持ちが滅入ってくるファン・サポーターの方々もいると思います。そういった方が楽しめるコンテンツを、YouTubeなどでどんどん提供していきたい。すでに、オリジナリティーのある動画を配信しているので、ぜひご覧になっていただきたいですね」
 

――今シーズンのチームの特徴は？

「特徴というわけではないんですが、このコロナ禍でありがたかったのが、選手たちがスポンサーやファン・サポーターに対して、『僕たちに何かできることはないか』と言ってくれて、積極的にいろいろな取り組みをやってくれたことです。ファン・サポーターを集めたオンラインミーティングをやってみたり、『ジュビロをつかおう！』に掲載した店を利用した人にスパイクなどをプレゼントする企画をやってみたりしてくれ、本当に感謝しています。そういった意味でも、このクラブはアットホームで、チームだけとか運営だけとかではなく、一体感があるなと。こういう良い伝統は、引き継いでいかなきゃいけないし、ずっと残していかなきゃいけないと思っています」

――ご自身の今シーズンの目標は？

「事業戦略本部の仕事は、いかにお客さんに満足していただけるかということが大切です。コロナで様々な制限があるなかで、お客さんの満足度をどうやって高めていけるのかを、一番の課題として取り組んでいきたいです」

――最後にファン・サポーターへメッセージをお願いします。

「ジュビロ磐田に関わる全ての皆さんが望む『J1復帰』に向け、皆さんに提供できることを継続して考えていきたいと思っています。この難局を、みんなで一緒に乗り越えていきましょう」

取材・文●江國 森（サッカーダイジェストWeb編集部）
協力●DAZN