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【J再開後の注目株|神戸】「サッカーだけやっていても…」西大伍の金言で生え抜きMFに覚醒の気配

カテゴリ:Jリーグ

白井邦彦

2020年06月06日

この1年でプレーに幅が出た

西からの金言でプライベートで積極性が生まれる。それがプレーにも好影響をもたらしている。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 映画やライブにも頻繁に足を運ぶようになり、食事の席では初対面の人と話すように意識した。自分の世界をどんどん広げていった。

 ある練習後には「この前知り合った他競技のアスリートと、一緒にトレーニングするんですよ」と楽しそうに話したこともあった。

 センス。この曖昧でよくわからないものを、安井はプライベートを変えることで磨こうとした。

 実際、この1年でプレーに幅が出た。徐々に試合に絡む時間が増え、リーグ戦では11試合に出場。前年の4試合から3倍近く出場数を伸ばし、天皇杯やカップ戦を入れれば約2倍の出場機会を得ていた。ボランチで出場した今年2月のACLジョホール戦では安定した守備とテンポの良いパス回しでイニエスタのオフェンス能力を引き出すことにも成功している。
 
 センスという表現は曖昧ゆえ、安井がそれを磨けたかどうかはわからない。だが、少なくとも、プライベートで身についた積極性は、適応力やコミュニケーション能力の向上につながっていると思われる。試合の出場機会が増えたということが、それを証明している。

 今にも覚醒しそうな時にリーグが中断したのは残念だが、安井が成長のブレーキを踏むことはない。再開後、スタメンに名を連ねていることを期待したい。

取材・文●白井邦彦(フリーライター)

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