【J再開後の注目株|神戸】「サッカーだけやっていても…」西大伍の金言で生え抜きMFに覚醒の気配

カテゴリ:Jリーグ

白井邦彦

2020年06月06日

「この環境で練習していたら成長はできる」

昨季から出番を徐々に増やす。今季はACLのジョホール戦でイニエスタをサポートする好パフォーマンスを見せた。写真:徳原隆元

画像を見る

「時間が足りないっすよ」

 安井拓也は、昨季からそう口にすることが増えた。

「あの映画も観たいですし、あの本も読みたい。ライブも行きたいですし、食事の約束もある。やりたいことがありすぎて、ほんま時間が足りないっす」

 持っていた手提げの紙袋には、チームスタッフから勧められたという漫画がどっさりと入っていた。

 安井は、2017年に神戸U−18からトップチームに昇格した生え抜き選手だ。ナンバー10を背負った司令塔は、当時からテクニック抜群という評価を受けていた。

 同期のFW向井章人とMF野田樹が期限付き移籍に出される中、安井だけはずっと神戸に残った。だが、昇格年には大森晃太郎や高橋秀人ら実績のある選手が加入し、7月には元ドイツ代表のルーカス・ポドルスキも加入。翌年には三田啓貴、韓国代表のチョン・ウヨン、さらにアンドレス・イニエスタといったスター選手が出たり入ったりする中で、安井の出番はなかなか巡ってこなかった。
 
 それでも「この環境で練習していたら成長はできるので」と腐らず、自分と向き合う日々を過ごした。

 昨季は、今まで以上にポジション争いが過酷だった。イニエスタ、ポドルスキ、日本代表の山口蛍、元バルセロナのセルジ・サンペールら錚々たるメンツが揃い、フォーメーション次第ではビジャや売り出し中の古橋亨梧、下部組織の先輩・小川慶治朗らもライバルに入ってくる。試合に出るのは、至難の業だと思われた。

 そんな安井に大きな変化をもたらしたのは、19年に鹿島からやってきた西大伍だった。「大伍くんとの出会いでサッカーに対する考え方が変わった」と彼も認める。

「サッカーだけやっていてもセンスは磨けないと言われた。大伍くんが初対面の人とすぐ友だちになるのを見て凄いなと思ったし、サッカー以外の世界もいっぱい持っている。そういうものがサッカーにも活きてくるんだと」

 手始めに、今までほとんど手を出してこなかった漫画を読んでみた。戦いに挑む主人公の心理を汲み取り、自分と照らし合わせた。
 

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト サッカーダイジェスト特別増刊
    1月8日発売
    2020 Jリーグ総集編
    J1&J2&J3全50チームの
    1年間の激闘を収録!
    完全保存版のデータブック
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト サッカーダイジェスト特別増刊
    1月8日発売
    【引退記念号】
    中村憲剛
    充実のコンテンツ
    特製ポスター付き!
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト 1月14日号
    1月14日発売
    引退記念企画
    中村憲剛を大特集!
    J1&J2全42クラブの
    最新陣容を探る!
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ワールドサッカーダイジェスト
    1月7日発売
    代表チーム別
    レジェンド完全格付け
    海外番記者・識者が
    TOP10を選定!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVol.31
    12月8日発売
    今年も決定版が完成!
    第99回高校選手権
    選手権名鑑
    男子出場全48チームを網羅!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ