現役イタリア人監督が厳選! セリエAの「超ワールドクラス候補」7選

カテゴリ:メガクラブ

ロベルト・ロッシ

2020年06月06日

「攻撃的MF」「セントラル/守備的MF」「サイドバック」の超ワールドクラス候補は?

バレッラは、昨夏に加入したインテルで移籍1年目からレギュラーに定着。先のEURO予選では8試合で3得点・2アシストとイタリア代表でも活躍している。(C)Getty Images

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「攻撃的MF」
ニコロ・ザニオーロ
■現所属クラブ:ローマ
■代表/国籍:イタリア代表
■生年月日:1999年7月2日(20歳)
■身長・体重:190㎝・79㎏
■19-20公式戦成績:24試合・6得点・2アシスト


 1月に膝の靭帯断裂という大怪我を負って長期離脱中だが、ポテンシャル的にはウイングのキエーザやセントラルMFのバレッラと並んで、イタリアを代表するワールドクラスに成長する可能性を秘めたビッグタレント。190センチの身長にスピードとコーディネーション、そしてテクニックとファンタジアを備えたモダンな攻撃的MFだ。

 左足のテクニックとゴールセンスに代表される攻撃のクオリティーが抜きん出ている一方で、守備に関してはまだ戦術理解度と集中力・継続性の両面で大きく向上の余地を残していることもあって、現時点ではトップ下、ウイングといった前線のポジションで起用されるケースが多い。

 しかし、資質的にはフィジカル的にも技術・戦術的にも、もう一列下がった中盤で攻守両局面に貢献できるだけのものを持っている。チーム全体を押し上げ敵陣でボールを支配して戦うタイプのチームでならば、例えばデ・ブルイネやディ・マリアのように攻撃的なインサイドハーフとして機能し、違いを作り出せるはずだ。

 トップ下やウイングとしては爆発的なスピードと突破力にいささか物足りなさが残るだけに、そこで世界トップ10に入るのは難しいかもしれないが、攻撃的MFならばワールドクラスに成長できる。90分を通して集中力を保ち、攻守両局面に常にアクティブに関与するインテンシティーを身につけることが、そのための最重要課題だろう。


「セントラル/守備的MF」
ニコロ・バレッラ
■現所属クラブ:インテル
■代表/国籍:イタリア代表
■生年月日:1997年2月7日(23歳)
■身長・体重:172㎝・68㎏
■19-20公式戦成績:29試合・3得点・6アシスト


 小柄ながら、抜きん出たダイナミズムと高い技術、優れた戦術眼を備え、ピッチの広いゾーンをカバーするモダンな万能型MFだ。インテルでもイタリア代表でも、3MFのインサイドハーフとして他の2人とポジションを入れ替えながら、攻撃的にも守備的にも振る舞うタスクを担う。

 攻撃時は最終ラインからパスを受け、前線に質の高いキーパスを送り込む「出し手」としても、前線に走り込こんでパスを引き出し、仕掛けやフィニッシュに絡む「受け手」としても機能。守備でもアグレッシブなプレッシング、コンタクトプレーによるボール奪取、パスコースを読んでのインターセプトと、いずれのプレーも高いレベルでこなす。

 この年代では際立った完成度を誇り、経験値をさらに高めてプレーの安定性・継続性が高まればワールドクラスの仲間入りも十分に可能だ。

 「セントラル/守備的MF」というカテゴリーにぴったり当てはまるわけではないが、攻守の比重が半々に近いプレースタイルを持ち、さらにセリエAのU―23世代に彼に比肩するクオリティーを備えたセントラル/守備的MFが見当たらないため、このカテゴリーに選出した。
 

「サイドバック」
テオ・エルナンデズ
■現所属クラブ:ミラン
■代表/国籍:フランス
■生年月日:1997年10月6日(22歳)
■身長・体重:184㎝・78㎏
■19-20公式戦成績:25試合・6得点・3アシスト


 SBとしては世界トップクラスの爆発的なスピード、さらには左足の正確なクロスや強力なシュートを併せ持ち、潜在能力では太鼓判が押せる超ワールドクラス候補生だ。

 課題は試合の中でも、シーズンを通して見てもパフォーマンスにムラがあり、安定感に欠けること。その点がA・マドリーでもR・マドリーでもレギュラー定着を果たせなかった理由のひとつだ。

 ただ、昨夏に加入したミランでは途中就任したピオーリ監督の信頼を得て、絶対的な主力に君臨。そして、サポーターからの支持も後押しとなり、持ち前のタレントを存分に発揮する場面が一気に増えた印象だ。

 SBには守備力以上に攻撃力が求められる時代になってきているだけに、戦術面などまだ課題の多いディフェンスを磨き、パフォーマンスの安定度を高めれば、世界のトップ3に入る左SBに成長しても不思議はない。

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