「大事な時期にプレーできない」26歳の岩波拓也が抱く不安…それでも今できることは

カテゴリ:Jリーグ

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2020年04月27日

「これだけサッカーをしていない時間はプロに入ってなかった」

取材はオンライン会議アプリの「Zoom」を使って実施された。岩波は「サッカーができる喜びをもう一度感じたい」と言う。(C)SOCCER DIGEST

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 だからこそ今は、できることに最大限で取り組む。中断期間を「自分の身体を作るチャンス」だとポジティブに捉え、脂質の少ない食事を心がけ、肉体改造に励んでいる。

「筋トレとか今できることはあるので、そこは継続してやっていきたい。ピッチに戻ればポジション争いがあり、自分の良さをしっかり出していかないといけない。そこまでしっかり怪我をせずにコンディションを上げていくことが一番大事かなと思います」

 ただそんなポジション争いの危機感を抱きつつも、「なによりサッカーができる喜びをもう一度感じたい」という。

「これだけサッカーをしていない時間はプロに入ってなかったので、自分でもどういう感じになるか分からないですけど、それはどこのチームもどこの選手も同じなので、もう一度コンディションを作っていきたいと思います」
 
 岩波は今年の6月で26歳を迎える。20代後半はアスリートとしては脂がのる最も“旬な”時期と言える。そんなタイミングで訪れた新型コロナウイルスによるリーグ戦の長期中断。再開日も決まらないような先の見えない状況で、不安を感じないと言えば嘘になる。

「2、3日前にふと思っていました。やっぱり26~30歳までが一番大事だと思っていた。その時期にプレーできないのは、キャリアにおいてすごく残念。だからこそ早く試合をしたい気持ちはある。不安がないわけではないけど、とにかくJリーグがある生活に戻りたいと思っています」

 こうした不安を抱えるアスリートは岩波以外にも少なくないだろう。彼らがまた安心してプレーをして、健全なポジション争いに挑めるよう一刻も早い事態の終息を願うばかりだ。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
 
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