意外にも“決めたことのないFK”がある
自身二度目のMVPに輝いた13年シーズンには、年間では過去最多となる4度のFK弾をマーク。緩急を自在に操り、カーブやストレート、ブレ球と多彩な球種を駆使して正確にコースを射抜く。そんなFKのエキスパートでもある俊輔だが、意外にも“決めたことのないFK”があるという。
17年シーズンの31節、当時は磐田に所属していた俊輔は、古巣の横浜と対戦。2-1で勝利を収めた試合で、52分、ペナルティアーク付近の絶好の位置でFKのチャンスを得る。丁寧にボールをセットした俊輔は、一度、蹴るフリを見せ、止めて、短い助走から左足を振る。壁の下を狙ったグラウンダーのシュートだった。GK飯倉大樹の反応は一歩遅れる。だが、惜しくもボールはポストに嫌われてしまう。
試合後、俊輔は件のシーンを次のように振り返った。
「ファーか、壁下か、そのどちらかにしようと。ニアなら、足首だけで救い上げるようなシュートでも良かったけど、僕、壁の下で決めたことがないんで。飯倉から決めようかなと思って。あんなキツいコースを狙わないで、もう少し内側で良かった」
17年シーズンの31節、当時は磐田に所属していた俊輔は、古巣の横浜と対戦。2-1で勝利を収めた試合で、52分、ペナルティアーク付近の絶好の位置でFKのチャンスを得る。丁寧にボールをセットした俊輔は、一度、蹴るフリを見せ、止めて、短い助走から左足を振る。壁の下を狙ったグラウンダーのシュートだった。GK飯倉大樹の反応は一歩遅れる。だが、惜しくもボールはポストに嫌われてしまう。
試合後、俊輔は件のシーンを次のように振り返った。
「ファーか、壁下か、そのどちらかにしようと。ニアなら、足首だけで救い上げるようなシュートでも良かったけど、僕、壁の下で決めたことがないんで。飯倉から決めようかなと思って。あんなキツいコースを狙わないで、もう少し内側で良かった」
この横浜戦からさかのぼること約1か月前の大宮戦で“24発目”をねじ込んでいた俊輔だったが、記録更新とはならなかった。
その状態は今も続いている。18年シーズンはゴール自体がなく、昨季は夏に磐田から横浜FCに新天地を求め、自身初となるJ2のピッチで強烈なミドルによる1点を挙げたのみ。
約2年半、J1でFKを決めることができていない。今季こそ、自己が持つレコードをアップデートできるか。リーグ再開後、熟練の技巧で新記録を樹立してほしい。
文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
【PHOTO】「伝説のFK弾」も!中村俊輔のキャリアを厳選フォトで振り返る 1997~2020
その状態は今も続いている。18年シーズンはゴール自体がなく、昨季は夏に磐田から横浜FCに新天地を求め、自身初となるJ2のピッチで強烈なミドルによる1点を挙げたのみ。
約2年半、J1でFKを決めることができていない。今季こそ、自己が持つレコードをアップデートできるか。リーグ再開後、熟練の技巧で新記録を樹立してほしい。
文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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