選手本人から事情を聴いたビラは、クラブとして「深く失望している」との声明を発表。グレイリッシュに罰金を科し、それをバーミンガム大学病院に寄付する予定だという。

　そしてグレイリッシュ本人は、現地月曜日の夜になってSNS上に謝罪動画を投稿した。「週末に起こしてしまったことに対して、本当に恥ずかしい気持ちでいっぱいだ。屋内にいてタフな時間を過ごしている人々への配慮が足りなかったし、友人の誘いを断れなかった自分を恥じている」と後悔を口にし、「僕と同じ過ちを犯さないでほしい。一日も早くこの厳しい状況が解消され、誰もが外に出かけられる日が来ることを祈っているし、みんながこの謝罪を受け入れてくれることを期待している」と続けた。

　本人の口から事故に関するコメントはいっさいなく、レンジローバーの運転手がグレイリッシュだったかどうかは謎のままだ。なぜ事故現場からそそくさと立ち去ったのか。

　英紙『Daily Mail』は過去にビラの練習場で、グレイリッシュが同じクルマを運転していた、と報じているが、こればかりは確固たる証拠がない。英紙『The Guardian』は「警察当局はすでに事故を起こした人物と接触し、詳細を把握した。これ以上の捜査は必要なしと判断したようだ」と伝えている。

　いずれにせよ、厳戒下の英国にあって、さすがに軽率すぎる振る舞いだったと言わざるを得ない。謝罪したとはいえ、社会的信用を急降下させてしまった感は否めないだろう。マンチェスター・ユナイテッドが獲得に本腰との噂が後を絶たないグレイリッシュだが、はたして結末は──。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【PHOTO】これが事件直後の実画像！ スリッパを履いたグレイリッシュ、立ち去る瞬間、そして放置された事故車…