バルサで培った能力を存分に発揮!同点弾を演出した司令塔を活かす神戸の「工夫」とは?

カテゴリ:Jリーグ

白井邦彦

2020年02月24日

大会規定によりACLには出場できなかった

サンペール(右)は守備でもイニエスタ(左)と共に、相手FWの一美(中)を抑えた。写真:徳原隆元

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 実際、昨季のFC東京戦では高萩洋次郎にパスを受けた瞬間を狙われ、何度かボールをロストしてピンチを招いた。この横浜FC戦と同じようにディフェンスラインまで下がってパスを受けるシステムは昨年12月の天皇杯準決勝でも試された。その際は相手のハイプレスに苦しみ、最終ラインでのボールロストもしている。この時は、ポジションを下げながら、相手に背を向けながらパスを受けていた。つまり、前を向いた状態でプレーをスタートできるようになったことが、ひとつの“工夫”である。

 サンペールが前を向いてプレーすれば、バルセロナで培った能力を存分に発揮できる。今節でも後方からパス交換しながら、相手バイタルエリアまで攻め上がるという動きを繰り返した。走行距離は両チーム合わせて最長の12.7キロ。彼の献身的なアップダウンによって神戸はゲームを支配でき、サンペールが古橋亨梧の同点弾を引き出したことで勝点1を手にしたと見ることもできる。
 
 試合後、大会規定(外国籍選手の登録3名まで)により出場できないACLについて問われたサンペールは、こんなコメントを残している。

「(神戸に)残った選手たちで改善できる点をどんどん練習して、リーグ戦では自分たちがいいパフォーマンスで戦えるように準備していました」

 横浜FC戦での輝きは、ちょっとした工夫と、日頃の努力によって生まれたものだと言えそうだ。

取材・文●白井邦彦(フリーライター)

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